【勝手句帳】247 30-8-17,18,21 其の2静岡新聞掲載分から

↓4)向宜詠吟.2018/08/28

｜人恋うる時もありたる遠き日よ真澄みの月を閑かに見上ぐ　　　　裾野市・鈴木図書館短歌会（8-18）

｜恋すれば真澄みの月に君の顔 虫の音さやに閑かに見上ぐ

　＊　真澄み（ますみ）、虫の音（むしのね）、閑か（しずか）

＞　僕は貴女のことを、僕の「名月」だと心奪われました
＞　それからというもの
＞　秋の虫の音が恋の響きにあるように、この慕情をお伝えしたく
＞　月夜の来る度に、貴女の顔を思い浮かべては、想い一途に眺めております


　　‥「え☆？」なにお前、これ恋文じゃん
　　いやぁそれほどでもぉうう♪

　　何にやけてんだよ、にやけるにはまだ早いだろうが

　　え、でも、なかなかの出来映えだと思うんだけどなぁ

　　できばえじゃねぇよ、結果だから、勘違いしてると足下掬われるぞ
　　それに、下の句のパンチがいまいち地味なんじゃないのか？


　　エエエ、そうかなぁ‥？？？‥
　　僕なりの直向きな気持ちが出てると思うけど


　　‥「ふーん」、ひたむきで恋をするわけか（果たしてどうなるやら）
　　変化球の投げられないピッチャーみたいで、滅多打ちのOTLが楽しみ〜♪

｜叢雲や芒も揺るまじあなた様 遠く偲ぶるほどの月夜ぞ

　＊叢雲（むらくも）、芒（すすき）

＞　あなた様からの文しかと拝見しました
＞　しかしながらワタクシは、あなた様を斯様に思ったことが御座いません
＞　また、自分のことを名月になぞらえてみたことも御座いません（ちやほやはされてますけど）
＞　取りあえず、今のお気持ちを大切にされるのがよろしいかと存じます


　　‥☆★ンゴ！！！

　　‥「お！」もしかして、それ返事かよ
　　見せて見せてっ

　　（ぷっ）‥それにしてもスゲー見事に高ピーな返歌だなぁ、こいつぁ手厳しいぜ

　　まぁ気にすんなよ
　　断り上手もおなごの器量の一つなんだからさぁ（つぅか最凶だし）
　　口説き落としたいんなら、続けてトライだぜ
　　「なぁ兄弟っ」

　　「キッッ（ギロ）」‥涙目

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｜白百合は楚々として咲く野や山に土に根を張りすくっと立ちて　　裾野市・鈴木図書館短歌会（8-18）

｜白百合は楚々と咲きたる野や山に 都に咲けば香の似るまじ

　＊楚々（そそ）

＞　里に咲いてた白百合と都に咲いてる白百合は全然違ってたンゴ！


　‥ダダダダダダダダダダダダ

　　‥なんだよ、あいつ（行っちまいやがった）
　　田舎でも同じに告ってたとしたら、その割には初心いよなぁ
　　もしかして、単に、自分の詠みの出来映えを誉めてもらいたかったってパターンかよ

　　それって、恋って言うんかい？？

　（でも田舎ぐらいじゃ、持ち腐れの詠みっぷりだったようには見受けられるけどな）

　　ま、新しい恋をしては詠むけど、結局は冷めッぽいタイプって奴なんだろうぜ（ほっとくか）

1-4)1

｜朝顔やむらさき色に明くる富士　　　　　　富士宮市・早蕨句会（8-17）

｜朝顔や「江戸紫」に明くる富士 昔も今も「涼」の手本

＞　‥朝、珍しく早めに眼が覚めた
＞　なんとなしに朝顔の様子が気になって、庭に出てみれば
＞　朝顔が江戸紫に開き
＞　見上げれば、これまた江戸紫に夜明けを醸す富士山が鮮やかだった

　　昔も今も涼の手本と行ったら、「藍」とか「青紫」だからなぁ

　　江戸紫なんてネーミングセンスには、負けん気の強い江戸っ子の粋を感じるよ
　「涼なきお江戸なんざありえねぇ」ってな

　　‥？？？‥

　「江戸紫」こそ、クールビズの先駆けだったとか？（ほへぇ〜☆）

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｜体操に仔犬も参加夏休み　　　　　　　　　富士宮市・早蕨句会（8-17）

｜体操に仔犬も参加夏休み 忠犬ぶりにスタンプ押され

　＊仔犬（こいぬ）

＞　‥なぁハチ、僕夏風邪引いちゃって、ラジオ体操に行けなくなっちゃたよ
＞　僕の代わりに行ってくれるかい？
＞　いつも行ってたからわかるだろう
＞　ついでにスタンプももらってきておくれよ

　　ワンワン

＞　それからというもの
＞　ハチはあまりの忠犬ぶりに免じて、来ればハンコを押して貰い
＞　近所の子どもたちは
＞　ハチの忠犬ぶり見たさに、毎朝にラジオ体操に顔を見せるようになったとさ
＞　たった一人を覗いてね（ちゃんちゃん）


　　ちゃんちゃん‥じゃ困るんです
　　皆さん、お友達を引っ張り出すなにか良いアイデアはありませんか？
　　じゃ、テレビを呼ぼうぜ
　　嫌でもハチの飼い主に取材だろうから、このまま出てこないで終わるのは無しになるだろうぜ
　　え、でもそれだと、忠犬ぶりとしてはいまひとつじゃん
　　今のままで良いと思いまーす（ちゃんちゃん）

1-4)2

｜蹴り強き全身ばねの水馬　　　　　　　　　　焼津市・宇宙蕗の薹句会（8-17）

｜メドレーや水馬放つ大接戦 タッチの差まで追い詰めど

　＊水馬（あめんぼ）

＞　‥メドレーリレーの最終
＞　我がチームのアンカーの実力で、どれだけ縮められるかだったが
＞　タッチ差の欲しいところで、敗れたのは、惜しかったよなぁ

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｜四万十に西瓜沈めて子等泳ぐ　　　　　　　　焼津市・宇宙蕗の薹句会（8-17）

｜浮き西瓜 四万十泳ぐ子ら眺め 禊ぎのすぎて青ざめており

　＊四万十川（しまんとがわ）、禊ぎ（みそぎ）
　＊西瓜（すいか）の浮くか沈むかは、その西瓜の内部の状況に因るそうです

＞　おーい、そろそろ西瓜食おうぜ
＞　うほほ、なんか冷え冷えそうだな

＞　うきぃー、あま冷え〜！！！

＞　なぁ、ここまで冷えるとおれらも甘くなるかなぁ

＞　はぁ？なにバカなこと言ってんだよ
＞　冷えるから甘さが増すんだったら、農家苦労しねぇよ

＞　まぁ、おれっちが冷えすぎれば美味さ倍増のメニューはあるかもな
＞　じゃ、もうひと泳ぎして冷え切ろうぜ

＞　よし、そのあとかき氷な

＞　はぁ？温かいもんじゃねぇのかよ

＞　なに言ってんだよこの糞あちいのによ
＞　どうせなら、冷え冷えのところに冷え冷えをいただく我慢大会やろうぜぃ

1-4)3

｜サイダーや下山の疲れはじけとぶ　　　　　　静岡市・わらしな渓流句会（8-17）

｜サイダーや下山の疲れはじけとぶ できれば温泉帰りは座り

　＊下山（げざん）

＞　‥今日下山した、記念にとサイダーを買い、一気に飲み干した
＞　久しぶりの冷え冷え炭酸が、生き返るほどに美味かった

＞　‥できればこのまま温泉
＞　帰りの乗り物は、オール座りがご希望だが‥まぁ厳しいだろうな‥


　（‥甘い物にありつくと、すぐにだらけた発想になる）
　（意気揚々と山を歩いていたときとは大違いだよ、不思議なことだなぁ）

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｜海の日や潮騒遠く峡住ひ　　　　　　　　　　浜松市・えぼしやま俳句会（8-17）

｜「海の日」と名乗るツアーぞ峡の夢 海有り民に解るまじきに

　＊峡（きょう）、海有り民（うみありみん）

＞　‥海から遠い土地に住む民にとって
＞　「海の日」という響きには尋常ならざる格差がある
＞　峡暮らしともなれば、海は華やかの象徴、つまり憧れさ
＞　その憧れを消費できないのに、何が「海の日」だいッ

　　どうしたって半分は腹立たしい

＞　‥海から遠い土地の民からすれば
＞　「海の日」とは、村を挙げての観光バスがやって来て
＞　皆で揃って、どこぞの浜まで海堪能ツアーのイメージだよ
＞　バラバラで行くことしか頭にねぇから、峡の村前提のツアー企画がやって来ない

　　村を挙げて、毎年毎年、違う海に出掛けられるという勢いこそ、「海の日」でありたいよなぁ

1-4)4

｜梅雨の日を庭の芝生に立ち上りピンクのねじ花雑草と競えり　　　　焼津市・はまゆふ短歌会（8-18）

｜ネジバナの螺旋立ちぬる雨の野路 ピンクに良きも雑草の如

＞　‥梅雨時になると
＞　野路にネジバナ(もじずりそう)が伸びていたりする
＞　らせん状に連なる花がピンク色だし、とてもカワイイのだが
＞　なぜか、雑草に溶け込んじゃうのが玉に瑕（きず）で
＞　その様にしか扱われていないのはまぁ残念だ

　（私たちヒトの間にも、その手の境遇は良くあるから、見守るだけだけど‥）

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｜七年目の朝の無花果見上げるさき紅色の実の初生りひかる　　　　　焼津市・はまゆふ短歌会（8-18）

｜七年目初生り来たる無花果や 紅色の実の艶つくほどに

　＊初生り（なつなり）、無花果（いちじく）

＞　‥種（？）から育て、待つこと七年
＞　ついに無花果の木が初生りを見せておる
＞　実（み）に紅色の艶が日増しに乗っていくのが、そりゃもう待ちきれぬて


　　無花果の接ぎ木苗の場合、初生りまで七年も掛からないようです
　　まぁ接ぎ木はクローンなので、オリジナル感が欲しければ、種からやるのもありでしょう

　　「桃栗三年柿八年柚子の大馬鹿十八年」‥というのは昔の農法＆土壌が前提のようです
　　現代の即効利益回収の時代ではクローンが主流で、そこまで時間を掛けないようです

　　宇宙人曰く、オリジナル　＞　クローン

　　まぁ寿命が１０００年もあれば、種からやるのもありでしょう
　　‥さらにタイムマシーンで回収してくるとか‥（って時空間的クローンじゃん）
　　どんなに頑張っても平均寿命は停滞中、逆算すれば、クローン栽培の暗部を知り尽くしてそうだな



＞　うた詠み終わります、ありがとうございました。