↓ 7)1 向宜詠吟.2019/11/14
|花野道まなうらの亡夫に語りかけ
牧之原市・相良俳句協会・秋の文学教室俳句大会(11-12) *眼裏(まなうら)
|眼裏の夫を杖にコスモス路 視界は既にこの世に無くも
‥私の目は、訳あって今はもう見えません
でも夫が誘うものだから、夫を杖がわりに付いていくのです
この日は、コスモス路を歩いているとのこと
‥なぜか、こんなに天気の良い秋の旅の日だけは
手を引いてくれている夫の顔が、瞼の裏にしっかりと見えてくるのだから不思議なものです
(ありがとう)
↓ 7)2
|背を曲げる人の行き交う棚田かな
牧之原市・相良俳句協会・秋の文学教室俳句大会(11-12)
|背を曲げる人の行き交ふ棚田こそ 互いの労を俯瞰する日々
‥棚田は、山がちだから農地を得る為の工夫にあった
そもそもからして土地が狭いから、協力しないのではやっていけない所が大きかった
そんな棚田での暮らしは、上から見ると下の人の姿がよくわかる
すると、嫌でもお互い様の労苦が目に付くという事だろう
‥ところが、大平原を開拓して農地にしていると事情が違ってくる
平らだから遠くはよく見えない、誰が頑張ろうとサボろうと蔭になるばかりだろう
さらに、平地ゆえの大規模化の流れを見ても、経営側は効率しか考えない
減収はお前らがサボっているからだとかなんとか言い出すと、ますます科学導入にも拍車が掛かる
> 平らな土地柄の豊かさの中で培われた経営陣の上から目線と
> 棚田環境から生じたお互い様を見合う上から目線ありきの環境との差は実に大きい
↓ 7)3
|なに求め君は行くのが秋遍路
牧之原市・相良俳句協会・秋の文学教室俳句大会(11-12)
|なに求め君は行くのが秋遍路 雅な旅路に堕ちにけり
‥現代の秋遍路は、どう見たって観光目的だろうよ
本来的な修行からは掛け離れているように思う
‥まぁそれにしたって
四国一周ともなると、大変にあることに変わりは無いのだろうけれど
そのテンションを上げる為の工夫だとしても、修行とは掛け離れている
> 他者をも救いたい気持ちが片手に無いなら、修行なんてただの筋トレだから
> 自衛隊にしたって、警察にしたって、消防にしたってそこは同じだぞっ
‥つまりなんだね、「人生は修行だ」と天上界の面々は口を揃えて仰るが
他者をも救いたい気持ちを片手に持てと、そういう中身に在ると云うことだな
なにも贅に現を抜かさせる為に科学があるわけでも、文明があるわけでもないと‥
そこを悟れとの言い回しこそが、「人生は修行である」とした下りらしい
(‥なるほどなるほど‥なるほど‥)
他者を救いたい気持ちが無かったら、それの頑張りなんか筋トレと変わらんからな
それで誉めてもらいたいとか、ほんと何様のつもりだよ‥と言うことだからね、ちみ
↓ 7)4
|足弱となり揚羽蝶殖やしけり
牧之原市・相良俳句協会・秋の文学教室俳句大会(11-12)
|足老いて畑に蝶の殖えにけり 羽伸ばしに来 なんと憎らし
‥農家にとって蝶は害虫である
虫に食われているから安全だと云ったって
しっかりやってる農家にしてみれば、そんなのは問われるまでもない
やはり、虫が付くことでの減収&骨折り損の方が気になって仕方がない
そんなこんなで、今や、農薬を撒くより、地味に網を持って追いかけるのだ
> ‥でもまぁ高齢農家には、それも大変な労苦だ
> ならば、ドローンで確保もしくは蹴散らすなんて活用案もありだろう
電池残量の都合を考えると確保した方が手っ取り早い
でもこれをアメリカあたりに開発を任せると、途端に、レーザー光線で打ち落とすのだ
蚊を退治する実験から発展して既に実用化されてるらしい(蝶は知らん)
(アメリカはやることがどうにも殲滅になっちまう‥だから寒波に殲滅されそうなんだろうなあ‥)
↓ 7)5
|十三夜捨てるつもりの文を読み
牧之原市・相良俳句協会・秋の文学教室俳句大会(11-12)
|十三夜捨つるつもりの雑誌取り なつかしくなりまた戻す朝
‥なんだかんだとまだ取っといてある昔の雑誌群
今となってはもはや要らないかなと思うも
確認しないわけにはいかないので、開いてめくり出すと
これがまた、色々と思い出せるアイテムだって事に気が付いてしまうと
どうにもやっぱり捨てられなくなって、結局‥元に戻してるんだよなあ
(単に話し相手欲しさに、思い出したかっただけかも知れないなあ)
‥その真価を発揮するのは、随分と先
人生の若かりし十五夜(30代)、その後の十三夜(40代)、その次以降だよ
> ということで、年配者向けバックナンバー読者会員とかなんとか‥あると好いなあ
> 年会費500円ぐらいで読み放題、勿論閲覧だけで販売はしない
> ただし、五年前以前のバックナンバーを対象にする
> 金額を上げると三年前ぐらいを閲覧できる(こちらも販売せず年会費もしくは一定期間のみ)
> 洪水で流されちまうご時世なんだからな、ゴミ問題考えたって、もはや有って当然のサービス観
|三行半捨つるつもりの月明かり 四本揃えばしあわせに見え
‥離婚してやる(ぼそっ)
にしてもどう切り込むと後腐れなく済むかが問題だな
そこで江戸に習って三行半(みくだりはん)とやらを文に起こして整理してみることにした
するとどうだろう
昔の人は下手な字を気にしてか、文字を書かずに棒線で済ましていたらしい
まずは習って3本半を引いてみた(こんなんで済ましていたのか、凄すぎる)
‥しかしどうだろう
月明かりに目を向けてしばらくしてから、ふとその三本半を見て思ってしまった
もう半分ほど線を伸ばして引っぱれば、4本揃って「しあわせ」になるのでは‥
(これではまるで、もう少し頑張って見ろと言われているような気がしないでもないなあ)
↓ 7)6
|空中を鳶の銜えし蛇の丈
牧之原市・相良俳句協会・秋の文学教室俳句大会(11-12) *銜える(くわえる)
|ゆく空に鳶の掴みし蛇の又 手放せば起こらぬ共倒れ
‥イソップ童話にこうある
鳶が蛇を掴み連れ去らんと空高く飛翔していた時
蛇は暴れて噛みつき、鳶に毒を放ち、鳶は蛇もろとも墜落して果てたと
イソップ童話「トビとヘビ 」
この例えには見方の不足がある
それこそが鳶は空から蛇を手離して落とせば済んだだけのことだ
地面で果てた蛇を再び掴んで帰れば良かっただけのこと
(それとも何か?、鳶は死んで生きが悪くなった餌には興味が無いとでも‥)
(それにしたって、利権を抱え込んだままに死に果てるよりはましだろうよ)
‥なにも鳶が蛇を襲ったことを良くない事だったなどと並べた所で意味が無い
‥反作用の憂き目に遭うことになるという事でも無い
‥手を出した相手が悪かったとか、そういう事でも無い
‥共倒れを避けるには、まずは手離せば良かった(それが本当の視界だろうよ)
> ‥どこか斬新に映ってしまったネタの句の「銜え(くわえ)」
> よくよく考えたら‥違うだろう‥
> ググって確認したら、童話に例えがあるぐらい「掴む」が正解だった
> でもその童話の解釈(まとめ)がまた‥違うだろう‥
> やはり解釈まで徹底してやらないと、習慣的に間違いに気が付かないと云うことである
> たいてい詠んでてうまく引っぱれない時は、その手の要素に気が付かないでいるものだ
↓ 7)7
|勝負手を放ちて使ふ扇かな
掛川市・いちご句会(11-12)
|勝負手を放ちに扇ぐ奴の癖 勝機を探せここの一手や
‥「おっ」今打った直後に扇を扇ぎよったぞ
ということは「勝負手」か
なら、粗を探さないとな
勝負手狙いとわかってしまえば、もはやただの「悪手」だからな
‥絶対に見抜いてやるぜ‥
*勝負手(しょうぶて)‥
自分側からは今から放つ次の一手に対して、良くなる形成と悪くなる形勢の返し手が見えているが
他に良くなる手立てが見えないほど煮詰まってしまった局面なので
相手の読みミスを期待して放つ、思わせ含みなインパクトのある一手。
(簡単にいなされてしまうとただの悪手なので、相手がミスしてくれないと成立しない)ここ重要
> うた詠み終わります、ありがとうございました。
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