2019年12月06日

【勝手句帳】r060(01-11-30,12-3)其の2静岡新聞掲載分から


↓ 5)1 向宜詠吟.2019/12/06

|ぬばたまの夕影うつす山寺に翅ひからせてあきあかねまふ
沼津市・椎の木短歌会(11-30)

 ‥ネタの首の視点はよろしいと思いますが
 夕闇迫る時刻に、アキアカネの翅が光っていて印象深きを主張しようと

 そこに注釈を振ろうとしたとき、「だから何?」の光景しかないのです
 その辺は明らかに俳句要素の持ち込みです

 「自由に連想して頂いても結構です」としても、だったらもう少しぼかしてしまうのも有りです

 短歌とは、そういうものでもあるのですから


|ぬばたまの夕暮れ迫る山寺に 残照惜しむアキアカネ過ぐ


 ‥秋の夕焼けが綺麗だなあ
 夕暮れの迫るのがだんだんと早くなって、山寺の鐘の響きも一層に秋らしくなる

 時節は、もうすっかり惜しむ秋なのだ

 そんな残照の中に赤とんぼを見かけると
 心のどこかで「頑張れ」って思っちゃうのも秋だからだろうなあ


↓ 5)2


|山里の朽ち垣ぬらす初時雨
清水町・清流句会(12-3)

 ‥こちらのネタの句は俳句だけに写実だけでもありですが
 視点を変えないと引っぱり難い形式です


|山畠のついに朽ち垣初時雨 継ぐ者居らず先祖も泣きぬ


 ‥静岡県島田市には農家の跡継ぎが居ないとのことで
 あと10年で、朽ち垣であると報道されました

 つまり、大井川鉄道の閉鎖も近いって事ですよ、皆さん
 つまり、大井川鉄道の閉鎖も近いって事ですよ、皆さん
 つまり、大井川鉄道の閉鎖も近いって事ですよ、皆さん


> 農家亡き里の風景なんざ死に体だからなあ
> 「農村破れて線路あり」などという事では、投資のそもそもが不自然
> 欧米かぶれにも「トーマス号」に乗れさえすればご機嫌なんだからなあ


↓ 5)3


移ろいは雲の流れや木々の色行き交う人の装いに見ゆ
沼津市・椎の木短歌会(11-30)

|移ろいは枯葉になって思い知る そして凍蝶 現代の愚


*凍蝶(いてちょう、いててふ)

 ‥温暖化はCO2派閥のでっちあげと言われているが
 珊瑚はしっかり枯れている

 それともまさかの
 わざわざ撮影する海域にだけ何かやらかしているのだろうか?
 そこのところの真偽など知らん

 もしそうなら、台風も全部造り出し物との視点にも及ぶが
 それだけのエネルギーがあったら、もっとマシな使い道がありそうだが
 それの意味でも、人類の在り方そのものが枯れている事実に変わりは無い

 ‥私たち人類は、科学に対する期待にも又
 迷信時代のままのお付き合いをやらかしちまったってことである


 「すべてには、循環する上での請け負い機能が発揮されるから大丈夫」


 ‥なわけねぇだろうが、誰が請け負うんだよ、非科学的だろうがッ
 先手必勝の殺戮兵器ゲットして、胡坐掻くのがお約束の程度なんだよ
 見返り無しの無駄な出費に誰も請け負わないのがバリバリの資本社会だろうがッ
 自分らの地域の掃除にしたって、ボランティア頼みなんだぞ
 予算が無かったら、まず動かないのが行政だから
 予算が有っても、無駄な箱物にダメ投資して、赤字自慢ばかりの能足りんだから


> 科学の前に心理有り
> そのお互いの自覚を抜きに、誰かに期待したって偏るだけなんだよ
> それの鏡似性として、偏見もまた横行するのだっ
> 私たちがその程度だからっ


↓ 5)4


ひとり居の吾を労ひくるるがにハイビスカスの紅色の濃し
静岡市・長田寿短歌同好会(11-30)

|地球史の彩り鉢も世話次第 世話の甲斐こそようやくの悦


 ‥不老不死ともなると、楽しみを探すのが大変だ
 ‥漸くに見つけたのが地球という難問であった
 ‥その中で繰り返される人類史というのがどうにもうまく行かず
 ‥時間切れになると宇宙を始めからやり直さねばならない

(それはそのままに、せっかくの鉢を叩き割って)
(鉢作りからやり直すのが手順である、その後に、種をやり直すのだ)
(もとい、鉢の土台となる宇宙(閉ざされた宙域)の掃除からである)

 君たちの今居る地球が何回目にあたるかなど、この際どうでもいいのだが
 こだわる方にしても飽きが来るからのう
 倦怠期というヤツはそれなりにあるし、逆ギレだってあるし、うっかりだってある

 でもまぁ鉢に当たっても筋違いだって事に変わりは無い
 そのぐらいはわかっていても、どうにもならなくなると「かち割る」のだ
 それは「解く」の言葉の意味の裏返しでもある


 ‥想定した通りにうまく行けば、そりゃ肩の荷も下りてご満悦にもなるだろうが
 なかなかそうにはならん


 そうなるとそのうちに世話の甲斐など二の次になる
 今時の農業を見てもそうだろうよ
 やり甲斐より、まずは効率、成功の裏付けだよ

 無駄と思えば、好奇心の腰もほいそれとは上がらなくなるのだ

 ‥無理強いは公平ではない、然れど不思議と無理強いを好む輩も居るからのう
 楽をしたければ、様子見しちゃうって事も無きにしも非ずじゃ
 公平を思えば、「ダメ」を誰ぞにばかり押し付けるのも又偏りじゃ


↓ 5)5


|考えて考えるけど脳休み詩がちっとも降りてきません
沼津市・椎の木短歌会(11-30)

|ぱっと見のどうにも迷句と日向ぼこ 不思議と漉けてほどよき名句


 ‥インスピレーションにはビタミンDが必要だ
 ‥インスピレーションには腸内菌を活性化させる為の日光浴が欠かせない
 ‥インスピレーションには脳内に酸素を送り込む為にも有酸素運動をっ

 さて、どのあたりが正解なんでしょうか?



> うた詠み終わります、ありがとうございました。



posted by 木田舎滝ゆる里 at 21:59 | Comment(0) | 名句にポン/2019中途から | 更新情報をチェックする
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