2020年01月07日

【勝手句帳】r069(01-12-24)静岡新聞掲載分から


↓ 13)1 向宜詠吟.2020/01/07

飲みこみし言葉の数の多ければ時に吐き出し空に字を書く
静岡市葵区竜南(12-24)

|飲み込みし辛辣の数 去年今年 なみだ怒りの無かったように


*辛辣(しんらつ)、去年今年(こぞことし)

 ‥なぜだろう、年末年始になると
 決まったように、その年に有った出来事すべてが
 すぎさりし過去の扱いになる(実に不思議な空気だ)

 これこそが日本国民の綺麗さっぱりに忘れちまってる症候群の魔法なんだろうなあ

 ‥否待て、呪いなんじゃねぇの(なら呪文かも知れないなあ)


> どう考えても、明けまして何がメデタイのかを説明できねえんだからな
> まぁ切り替えの用までを否定する気は無いが、切り替えすぎだろうz


↓ 13)2


|声かけて欲しくてひとつ帰り花
浜松市浜北区平口(12-24)

|役立てて欲しくてブログ帰り花 世間に更新 日々の研鑽


 ‥斯様にも、狙ってブログを立ち上げている御仁はどのぐらい居るのだろうか?
 ‥ヒトの活動に、なんらそこまで気負う必要など全くない

 「自由とはなんぞ?」

 ‥の解には、そのように回答すべきだろう
 それがどうよ、なにやらチートマックスこそが誇れる自由‥なんて空気に蔓延しているのが昨今だ
 ゲーム世代のゲーム思考のそのまんまだっ(いつの間にやらそこが基準らしい)


> 例えば「いきなり!ステーキ」だ


 ‥店舗拡大は自由、食材確保は自由
 それで、まんまと上昇気流の風に乗ろうと、胃袋の確保と食材の確保は他人任せのままだ
 なら、途中で頓挫するのは当然だ、何しろ肉の生産を自社で手掛けているわけでは無い
 自社でやれていたらそれこそ強みだが、強みを弱みにしない為の経営ペースが前提だ

 (お肉自社生産なら、急拡大など有り得ない)

 ‥始めから食材確保の限度を越えた店舗拡大なんか無理
 それでなくても胃袋と食材の確保は競争だ、そして風任せに他人任せだ
 結果的に、時間を端折って料理人の質を下げてしまい、経営としての強みなんて何も無い

 それぞれ慎重さに疎かったまったくのノリノリ運気だけだった
 体の良い教材としてのトライ&エラーだった(否、バグチェック抜きの強攻だった)


> ‥何事もペースを破壊してまでやらかしたところで、無理無茶無謀無策
> 食材の確保競争だけで市場が止まっても、無味であるのを理解せずが資本主義
> で、バーゲンセールやらかして、金利だけ支払ってまた借入を繰り返す
> そんなの三流経営だよ、金貸しとしては歓迎万歳だろうけどな
> いつまでそんな経済ゲーム繰り返すつもりだよ
> そんなの競争なんかじゃない、「ドジっ子罠に嵌まってべそ掻いてまーす」てなだけだから


↓ 13)3


|期限切れニトロ入れ替ふ神の留守
熱海市下多賀(12-24)

|ニトロ切れペースメーカー神の留守 老いても手術付きまとい


 ‥ペースメーカーが無かったらとっくに死んでいる
 (時間が経てば、ペースメーカーも要らずに済むかも)
 そんな期待が有ったか否かは知らないが、先に電池が切れる頃らしい
 で、再手術と言うことなのだろう

*ニトロとは、ナイトラス・オキサイド・システム(Nitrous Oxide System)
 亜酸化窒素(笑気ガス/N2O)には、酸素が1.5倍多く含まれていることから
 それを転嫁して燃焼率を倍増させる
 燃焼率が倍増すると、熱対策も合わせて必要になるが、うまいことに 窒素が冷却効果を発揮する


 ‥という背景を詩着に絡めているのは、とてもユニーク
 季語に「神の留守」を盛ってきたのも、とても達観
 しかし、それの説明を加えないとわかりにくいのが玉にきず(解説無いとクイズだから)

 結果

 肝心の名詞がすっぽ抜けてしまい、どこか川柳くさい一句に成り下がる
 漉き歌視点で述べても、それではとても引っぱれない


> それにしても、老いた先でのペースメーカーの交換再出術ありきとは、難儀だなあ


↓ 13)4


|正面の富士へ一礼布団干す
藤枝市岡部(12-24)

 ‥まぁ誰がどう見ても、ネタの句は、布団の垂れるのを擬人化仕立てた詠みなのだろう
 そこに「富士」と入るだけでインパクトが大きくなっているのが、手練れているのだが
 文章的にはどうにもすっきりしていない


|干す布団富士へ一礼竿に垂る 伏せるおもてのどんだけ日和


 ‥おや、あすこの家、めずらしく布団を干しだしたぞ
 こうしてみていると、布団が富士に向かって挨拶しているような見事な配置だな
 今までなにをもったいぶっていたのかと思うほどの、でるわでるわの布団の挨拶
 「あれ?」‥あすこの家って、あんなに大家族だったっけ


> ‥それにしても思い出すなあ
> 冬になると、昔はどこも干す布団の数があれぐらいだったんだよなあ


↓ 13)5


|大根干す風音高き午後三時
磐田市高木(12-24)

|大根干す風音高き午後三時 景色がエールに聞こえきて


 大根を干すには青空が必要だ
 作業のモチベーションを上げるにも青空が必要だ

 大根を干すには空っ風が必要だ
 作業のモチベーションとしては激下げだ

 でも、青空と共にやってくるその風は、なぜかエールに聞こえてくる
 不思議なものだなあ


> でもそろそろ午後三時、一息入れたくなるのが本音だ
> でもやっちゃわないとあとがよけいにツラい‥
> 風の奴、まるで知ってるみたいなんだからなあ(奴は絶対急かしとる)


↓ 13)6


筆を置き深呼吸すれば大空に深まる秋の羊雲見ゆ
御殿場市萩原(12-24)

|筆を置く目線の先に羊雲 一息入れる茶と羊羹


 ‥おや、切れの良いところで今日の空は羊雲か
 そういえば、羊羹があったっけ
 ここはひとつ、羊雲の羊と掛けて、羊羹でお茶と行こう


↓ 13)7


|米粒が手に良くなじむ塩むすび甘く哀しき母の味する
牧之原市大沢(12-24)

|貧しさや塩むすび尽くかの記憶 其が母の味とは切なけれ


 ‥そういえば、ここ最近塩むすび続きだなあ
 楽で好いし、食欲もそれ程でないからまぁ好いんだけれど

 ‥だからかなあ、なんか久しぶりにこみ上げて来ちゃったなあ
 あの頃はひもじくても常におむすびで、他に選択肢が無かったっけ
 今から思えば、あれだけがお母さんの味だったことになる

 ‥おむすびに文句は無いけれど、選択肢が無かったことには切なさが未だに残るんだなあ
 お母さんにしたって、同じだったろうなあ


↓ 13)8


|ばった跳ぶ歩き初めの子のもと
静岡市葵区川合(12-24)

|ばった跳ぶ歩き初めの孫のもと きょとんとしたまま立ち止まり


 ‥歩き初めの孫を連れて土手沿いを散歩
 歩けば出てくるバッタども
 孫の足もとに、早速に現れよった

 「どら」孫の反応は?

 ‥おやおや、きょとんとしたまま立ち止まって居る
 興味があるようでもあり、無いようでもある
 まだちと早かったかのう、画になっておらん(残念)


↓ 13)9


|雑踏ののしづけさ神の留守
静岡市葵区籠上(12-24)

|雑踏の波もいつしか神の留守 10%に蝕まれ


 ‥雑踏と言う奴は、いつ見ても乾いて見えるモノだが
 それにしても、乾きすぎに見えてしまうのは

 老いたからだろうか?
 少子化だからだろうか?
 スマホだからだろうか?

 増税だからだろうか?

(雑踏がすてきに見えて来ない日常ってのは、やっぱり残念だなあ)


↓ 13)10


|車よけ端によれば草虱
沼津市大平(12-24)

|財務省 端によせれば福寿草 コソッと隠すエリートら


 ‥麻生太郎が黒なら、財務相も黒
 ‥財務相がまっ黒なら、麻生太郎もまっ黒

 国家経営を競争だと思っている時点で、ブラック
 基本的人権を競争主義で保障できるわけがないッ
 そこに有る人権は、単に、戦う権利、戦う自由、怯える公平なだけの歪んだ世相である

 できる唯一の保障は、戦争への手引きであり、そこの瀬戸際を政治と思い込んでいるだけである

 ‥戦後日本が、中途半端の宙ぶらりんな思想の上に成り立ってきたことを
 今更どんなにほじくり返してみたところで、既に用が無い
(もはや古いやり方には、不公平がぶら下がっているだけなのだから)


> 誰がそんなニンジンに食いつくってんだよ、無知と無茶と無謀なだけである
> トップダウンが、現場に根ざしていない‥無知無茶無謀の継承なんざもう要らねえ


↓ 13)11


寒風に負けじと等の持久走
掛川市小鷹町(12-24)

|寒風に負けじと大人らゆすり合い 手本は野党 見本は与党


 ‥野党は攻め掛けの手本
 しかし、攻めきれないので手本止まり

 見本としては与党というのが、この世の競争上等での駆け引き
 もとい、裏技臭さと言うことでしょう

 ‥勝ち続けるって事象には
 裏が有って当然なのも競争上等を捲し立てる側の「闇」と言うことです

 それはなにも才能で維持されるばかりではございません


> 嘘もハッタリも才能に思っているのは、それこそ悪党&泥棒さんらの矜持です


 ‥何を「真に受けて」正義上等を背負っちゃてんでしょうかね?
 この国の民主主義に肩を持つ、ちょっとばかり成績良好のキチガイどもはwwwッ

 (競争するって事は、すでにその手のすべてを容認なさっちゃってるんですよ)
 (中身は所詮、お家主義)
 (目障りな輩を攻め落としたい症候群)
 (始めから自分勝手上等な嗜好で、公平&平等なんて口八丁の美談の類程度の扱い)


 ‥されど、お家主義を誰も否定できないので、どう在れば「魔が差さないか」と言うことです
 真に受けているだけなら、魔が差したままも同然です
 なんら魔が差さないなら、目くじら立ててまで民主主義ありきにこだわる意味は無いんです
 でも、経験上95%の確率で魔が差し、煽りを受けて99%にまで魔が拡大するのが通例です
 全国的な過疎化が、其を物語っているわけです

 (民主主義ありきでその体たらくなんすから、原因究明の論点がずれてるって事です)
 (私たちに必要な理解は、愛でも自由でも無い、単にエネルギー供給の在り方です)

 ‥お家主義=利権=独占上等=武装化上等‥
 とした流れを当然と思っている内は、チェンジなんて来るわけが無いんッ


↓ 13)12


|秋深き余命を刻む古時計
御前崎市白羽(12-24)

|闇深き余命を刻む自民党 げに怪しきやツートップ

|買うモノが無くなったので株を買い 余りしカネの世に出回らず
|ずぼらにも有り金すべて為替征き 消費し合わず がっつりデフレ
|デフレ下や博打師殖ゆるスパイラル 実業抜きの神輿が嗤う
|「嘘でもいい」「稼いでこい」とアベノミクス 自らやらかす「勝てばいい」


 ‥世間は、「お友達内閣」とみんなで揶揄ってますけどね
 「お友達を起用して何が悪い!」
 というのが誰しもの心中に有ると思います
 だって一番に信用に足る手短な選択肢なんですよ、それ自体、誰も否定しないでしょう

 ‥中身が国家の政だから、もっと専門的に長けた御仁を選びたいところです
 なんて言ったって競争上等なんですから、ただの負け惜しみにしか聞こえてきません

 なぜ競争を真っ先に、じんましん反射で否定しないのでしょう(皆さんはキチガイです)


> だからデフレから脱出できない流れがわからないままなのです
> 博打打ちは所詮、稼いだ分の多くを博打に注ぎ込むのです
> そんな輩を国のトップに据えていては
> 下まで同じ結果、同じ連鎖になるのは考えるまでもありません
> 結果そうなって、わざわざ火を見ています


 ‥なので「お友達内閣」などと軽めに誉めていないで
 きっぱりと「イカサマ博打内閣」と表現すべきところです

(そのように語り合わない時点で、理解に乏しい御仁ばかりでしょう)


↓ 13)13


|閻魔にもきっと渡した元助役
静岡市葵区相生(12-24)

|渡すのは居場所の担保 元助役 上から下になぜ配る?

金品だけじゃない元助役“原発マネー接待” パトカーに寒ブリ、就職あっせんも

森山栄治 (地方公務員)


 ‥この問題の厄介なところは、元助役のカネの出所です
 どうして上が下に媚びなければならないのでしょうか?

 ‥牛耳る為にしたって
 一介の地方公務員如きに、動かせる資金枠なんて有るわけないんです
 そんなにも恵まれていたら、普通なら中央に進出するのがセオリーです
 でもこの方は、部落出身を気にしてか、そのような野心が始めから有りません

 ‥つまり、スポンサーが居たって事です

 そのスポンサーが原発利権絡みだってのは、述べるまでも無いわけですが
 そのスポンサーにいつ切られるかわからない洞察から
 保険として、得た資金を右から左に流していたように思われます


> 始めから中央に進出する気が無いどころか
> 老いてから高浜原発の近くに引っ越している程です
> そういう意味では、マジに原発熱にも仕事馬鹿だったのでしょう
> 味方が欲しくて、カネを播いていただけでもなさそうです


 ‥おかげで、原発に関しては地域の一体感が強いのか
 日本で唯一の原発再稼働を見せています(とんでもない御仁もいたものです)

 (関西電力の元幹部らを責めても何の解決にもならないでしょう)
 (何しろ彼らは、森山氏のカネの出所のことなど何も知らないでしょうから)



> うた詠み終わります、ありがとうございました。



posted by 木田舎滝ゆる里 at 22:14 | Comment(0) | 名句にポン/2019中途から | 更新情報をチェックする
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