2020年03月14日

【エンコード観】アニメにテキスチャーの保持まで必要か?

記稿.2020/03/14

> 「君の名は。」ブルーレイはこうして作られた ー “映画の感動を封じ込める” 徹底したこだわりとは?


 ‥という記事を見つけた、そこで思わぬ情報を得た


{抜粋:P2
支給されたデータは、DPXという非圧縮の静止画連番ファイルです。1,920×1,080/RGB4:4:4/10bit/BT.709になります。

{抜粋:3P
作品によってはバンディングやモスキートノイズなどに悩まされることもありますが、『君の名は。』のオリジナルデータにはそういったところがなく、非圧縮のDPXマスターが使えたこともあって、歪みの無い理想的な4Kアップコンバートができたと思います。

{抜粋:6P
HEVCは圧縮アルゴリズムが進化していて、ブロックノイズやモスキートノイズは出にくいのですが、ビットレートが足りないとグレインなどの微細な情報がスッパリと消えてしまいます。人間の眼の特性に照らし合わせると一概に圧縮効率が良いとも言えないんですよ。HEVCだからキレイ、とはならないんですね。

{抜粋:6P}
『君の名は。』は、デジタルアニメのフラットな画に様々なテクスチャーが乗っているので、余計に残すのが難しかった




> まず、一番に驚いたのが
> 動画エンコード屋さんに渡されるマスターデータが
> 流失云々対策から、必ずしも非圧縮状態のそれとは限らないらしい


 ‥長い記事を読んでいくとそうとしか思えない言い方をしている
 もっともそれの多くは、DVDの頃の話も被っているのかも知れないが‥驚きだ
(予算というか人材枠をケチって、ビデオデータしかない場合の丸投げ等は十分に該当するだろう)




> 次に驚いたのがテクスチャの取り扱いである


 ‥昔の感覚からすると
 アニメを見るのに、背景の見映えとして、画用紙の目地にまで注目したりしない
 そもそもそんなところまで確認できるのは、フルHDを再生できる環境だけである

 (HDテレビならそんなのは概ね潰れちまっているはず)
 (現場が頑張っても、却って、ノイズにしか見えていないだろう)
 (画質調整がまずければ、色彩からして的外れなんだから尚更だ)
 (現場は最先端との格闘だからそんな一般家庭の底の再生環境までは取り合わない)


 ‥つまりここに、圧縮はこの程度、このぐらいでとした
 未成熟な視聴環境に置かれたユーザー側の要望との間に、不一致が発生していた
 もとい、利便性を高めたいユーザー側の勘違いが発生してきた
 結果、世界中に再エンコードされた筋違いリップが巻き散らされる結果にもなった

 (多くのユーザーに理解が無いなら、そりゃ拾って確認したくもなる)




> しかしである


 テクスチャーまで残すとする考えは制作サイドのこだわりだ
 お話を楽しみたい思考からすると、絵本でも十分だとした思い込みは拭えない
 原画レベルで絵本を楽しみたいなどと、そこまで考えるこどもはほぼ皆無だろう

 そこに現場が自慢げに押し付けているのが、デジタル由来の現場感覚からの差だとすれば

 HDR以降の映像の世界は(需要と供給の理解からすれば)現場の勘違いとする見方も成り立つ
 記事を読んでいくと、エンコードだけでHDRになるもんでは無いことが理解できる
 一からの作り直しと、手作りによる最適化が前提だ

 つまり、リマスター作業レベルから、さらに光彩処理での特殊な調整を施す事を指す

(ハリウッド発で、映像のデジタル化が深化しすぎて、そういう流れになったと言うことだろう)


> そしてそこに、それの理解を促すレベルにあったのが新海誠だった
> 技術があっても看板的人材がいないと理解を得るのは難しいとした一例だった
> でも、HDR化の主役はエンコード屋さんだった(新海誠でもHVECでもねぇ)


{抜粋:7P
マスターのデータ量と圧縮率の関係としては、2K解像度でMPEG-4 AVCのBDが最もバランスが取れています。
2K/SDR環境であれば、UHD BDをダウンコンバートするのではなくて、是非BDで観て欲しいですね。



 ‥なるほどなるほど
 これが現場の一致した見解と言うことになるようだ
(資本家の資本の事情が、果てしなき無謀を急かしているだけともとれちゃうのがHDRらしい)

 その発言は、実にわかりやすいのだが
 赤字部分どうにもリップ前提なんすけど‥(法的にも業界的には炎上っすから)




 ‥現場がそう思うほどなら
 それと同質の視聴環境に無きユーザーが欲するルベルは
 やはり、DVDとBDの間に在る


> ならばその時、テクスチャーまでを残したい判断とて、丸めざるを得まい
> 興行的にもこちらが正解なのに、ハリウッドの制作意欲に付き合った結果、誰も買わなくなった
> 多くが、ネットで視聴できる画質程度で満足なのは、指摘するまでもない


 一番に美味しいところ & お手本たる見せ所に手を抜いて、著作権侵害も糞も無い



posted by 木田舎滝ゆる里 at 13:08 | Comment(0) | 黄岐の果ての黄嶺 | 更新情報をチェックする
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