2020年07月29日

【考察】スーパーロボットアニメに学ぶ、「傭兵」と「非正規」の立ち位置

↓5)記稿.2020/07/29

> ‥漸くにして気が付きましたん
> スーパーロボットアニメに登場する正義の拠点「科学研究所」とは
> ガキの頃からの思い込みもあり、何ら説明も無いのに国立機関だと思い込んでました
> でも、そうとは限りません
> 企業の私的な裏稼業の一端とした解釈を始めると、あら不思議、見方が一変してしまうのでーす


 (そして今やその手の筋の多くが自分たち技術の暴走だったり派閥争いだったりの延長です)
 (だってそうでしょう、どこから予算付けてんの?)
 (その手の資本には、表の顔と裏の顔が有って、表から裏に流れ込んでいる)
 (正義の城に見えた科学研究所がそもそもの元凶だったのパターンありきなのでーす)


 ‥で説明の都合上、一番にわかりやすいのが「機動戦艦ナデシコ」ということかな

 ナデシコのクルーは、ゼネガル重工の裏稼業で動いているので
 100%‥秘密契約で集められた「傭兵」です
 ナデシコの存在自体にしたって、登場から強行突破即国際手配扱いのスタートなので
 クルーの多くは、名前を伏せられている点においては人権を守られてはいれども
 所詮、急場の雇いの戦力なので、都合が悪くなれば手っ取り早く解雇です
 手っ取り早く解雇をする上でも、会社側に都合の悪い情報を与えてまでの教育をしません
 まぁ裏稼業の件については、ゼネガル重工グループの社史の内とは云え
 一般部署の正社員にだって、痛いところまでの情報開示はされないでしょう


> なぜ戦争が起きているのかの本当を知らされていない点において、人権は無視されています


 としたことからも、木星蜥蜴の件が○○だったことが知れ渡ると
 ナデシコの舞台における世界の空気がまるで違うというTV版と映画版との差にはびっくらです



1-5)1

 私たちの見てきたスーパーロボットアニメの内訳として
 資本が無いと造れないし、壊れたら整備も必要なので
 超兵器ありきの時代の傭兵は、その辺で自由度が落ちるので、何かと物腰が丁寧だったりとします

 でも、中には、さらわれてきてそこに至った気の毒なケースも有るので
 正義も悪も糞くらえの中身を思うに
 熱血で始まったスーパーロボットアニメの世界の表現性は、今や混沌としています

 ‥混沌というよりは、傭兵であるとした内訳に忠実にならざるを得なくなっています
 そこに気が付かれないように、たまには公的な機関陣容とした題材も登場するのでしょう


> 何に気が付かれたくないかというと


 ‥国の正規軍からすれば、傭兵は間に合わせの使い捨てであること
 有能なら取り立てもあるが、スーパーロボットアニメの世界ではそこまでを描く用が無い
 (立身出世したいパイロットを描きたいわけではないから)

 兵器の性能で雌雄を決してしまう今時代に、傭兵にそこまでの忠誠を期待する向きもさして無く
 (傭兵としても貰える給料分の頑張りで十分だとするお約束‥)
 (生き延びるためにはなんでもやるとした血なまぐささを維持できるほどの空気も無い)
 忠実&有能な駒であってくれた方が、より安く上がるとはいえ
 歯ごたえが欲しいとかまずどうでもいいのが現代の傭兵への期待のされ方にあることでしょう

 ‥そりゃ兵器に乏しい時代なら
 強力な傭兵団は秘密兵器も同然で、手綱を手放したくない扱いにも及びます


> これと似ているのが、まさに正規雇用と非正規雇用の空気でーす


 非正規雇用側が好もうと好まざると、非正規への眼差しは
 会社の命令に四六時中従うのが嫌な連中との見られ方でしょう

 (ですが、今や正規雇用側だって大して変わらない欲求を抱えています)
 (丸呑みできれば長く勤めもするのでしょうが、馬が合わないとすたこらさの空気です)

 一方で、正規からの非正規の見方として
 面倒くさいことは全部押し付けてしまえば良い‥としたクズ発想もありきです
 実際に押し付けるかどうかはそれぞれでしょうけど
 それって、雇った傭兵に割り振る過酷な前線送りとさして変わりません

 有能なら叩き上げるとした昔ながらの空気にしたって、今や機能不全です
 景気が覚束ないわけですから、順番としても正規優先になりがちです


> ‥なのに私たちは、それとこれが似ている事にすら気が付きもせず
> 争いは何も産み出さない傭兵立場のヒーロー像に賛同しちまっていたりだったのでーす


 (だったら競争社会は否定の対象だろうがッ)
(少なくとも、資本競争は戦争と同義だとした理解に及んで良いはず‥)
(反旗を掲げないなら、使い捨ての傭兵運用を認めちまうのと同じでーす)
(その手の経営をブラック呼ばわりしようと、脳内矛盾しちまってる有り様でーす)



1-5)2

> スーパーロボットアニメの場合
> 構成の都合上、すべてが「謎」から始まらざるを得ません


 ‥なので
 主役の熱血漢たちを、裏付けのあるべき正義の味方に見立てようとする心理から
 彼らは「傭兵」なのだ‥とする理解に乏しい空気が成立していたように思われます

 そのように判断してしまう脳の形成は、日本の歴史からも影響を受けているでしょう

 ‥武家への憧れと言う奴です(それもかなり猛烈です)
 日本では、「雑兵(ぞうひょう)」とした言葉は登場しますが、傭兵は馴染みません
 それは、土地の管理の仕方がある意味で徹底していたからかも知れません
 一所懸命の言葉が示すように、年貢権を奪う事にのみ戦の目的性を見出していた事と
 百姓の多くに仏教支持者が多かった事もあり、寺社存在を無視できなかった事が挙げられます
 民を庇護する立場としての機能性は、その寺の住職次第でもありますが
 土地からの支持が厚いと住職云々を超えていたりします
 また、何らかの地場に縄張りを構えて自立心旺盛な徒党派閥もまた信仰心ありきだったりで
 庇護役を買って出る正義漢もわりかし居たという事でしょう

 当然、下々にそれの心意気が強いともあれば、大名だって無視して良いとの話では済みません

 ゆえに、そんな自分たちのご先祖を(たとえ多くが雑兵だったにせよ)
 カネ次第で立場を変えるような意味を含んだ西洋ながらの傭兵とは一緒にはしたくない
 とした気持ちもあっての表れに思われます

 ‥なので
 武士=正規軍=日本兵としたスタンスに酔狂だったりしたのでしょう
 なにしろ土地を分捕りに征くのが、当時の兵隊だったんですから
 雑兵では貰いがたかった土地を手に入れられるって話とも成れば、兵隊様様だったでしょう

 (村を挙げて万歳三唱で送り込むとか‥今に思えば異様そのものでーす)

 ‥始めはそんな空気だった農村暮らしの多くの国民が
 敗戦への存亡の機から、いつの間にか国土を守る兵隊さん期待に変容し
 さらに、スーパーロボットアニメの中で
 命を張ってみんなを守る正義漢へと昇華しちまっていたらしい
 なので、そりゃどうみたって傭兵だとする扱いを脳内で拒否していたって事らしい

 (見方を変えれば、志願で構成されている自衛隊に対しても然りなのでしょう)



1-5)3

 ‥さりとて物語の構成上
 正義を信じて熱血を口癖にする主人公らにしたって、
 敵の事情からして謎であり、戦いながら情報の断片を組み合わせるより他にない立場です


> ‥視聴者心情としても


 ・侵略者相手なら、それに立ち向かって防ぐことこそ正義でしょう
 ・敵の事情が分かってくると、理解を示して和睦することもまた正義なり‥でしょう

 ・その時、それのだまし討ちに遭っては、身も蓋もない意見も登場するわけですが
 そのような警戒派の多くが、実は戦争推進派・強攻派だったりするのは
 戦争とした性質上、敵方の半分もそんな自分たちと同じ連中だとした裏付けを
 自らで実戦しちまっているからかも知れません
 (そうでなければ相当なトラウマ集団です)

 (そしてそれは、絶対に許さない集団でもあるので、トコトンやるでしょう)
 (結果的にその者らの正義とは、敵を打ちのめして御旗を掲げる勝利だけです)
 (そして自作自演の其を繰り返し続けるインチキ稼業に大衆を巻き込むのも流れでしょう)

 ‥其は、組織化するほどに、中枢部に食い込むほどに
 成し遂げるためにも、阻害要素のすべてを敵に仕立てちまうってことでーす
 (冤罪増産症候群の病巣のくせに何が正義かッ)



1-5)4

> アニメに見るそのような戦場において
> 傭兵立場が、熱血を掲げる意味とはなんだというのでしょうか?


 ‥傭兵の歴史を振り返ってみたところで無用でしょう
 傭兵のそもそもは食いっぱぐれを防ぐための戦争稼業です
 戦で儲かりたいとした連中の寄せ集まりです

 土地を渡り歩くしかない彼らの主張など誰も振り向きもしません

 命令に沿って勝利を得られた暁には、ボーナスをはずんで貰えるかも知れない程度です
 しかしまぁ経済的に察するに
 傭兵を雇わざるを得ない状況で最前線に送り込むばかりなら
 懐具合に余裕がある状況とは言い難く

 有利な方にありつけたらラッキーと思うも
 ひっくり返してこそ傭兵の醍醐味にあると思うも
 どっちもありきが傭兵であり、どちらを好むかはそれこそ当人の生き様次第です

 なので、熱血を叫ぶに相応しいモチーフだったというだけでしかありません


> これをまた正規と非正規の比較に持ち込むと‥


 非正規として雇わなければやっていけないわけですから(それも国全体で)
 どう考えたって最前線送りさながらの展開にしかならないと云うことです

 そして、景気偽造してうそぶいている連中は、さらにうそぶくばかりでしょう‥
 (正規はそれの傘下と言うことで、逆恨みの対象に据えられます)


 ‥そういうパターンです(そういうパターンでしか無いらしい)
 なので、リアルを追求して表現しようとするほどに
 「熱血ありき」の方が、わかりが早かったという事でしょう



1-5)5

> でもまぁ誰がどう考えても
> 非正規の立場で、熱血云々は、どう見たって似合っていないでしょう


 ‥まぁせいぜい
 労働組合に参加してみてどうするかぐらいで無いと取っ掛かりになりえません

 ‥なのに
 一流企業、一流企業、一流企業とした思い込みに呑み込まれたままで
 殿(しんがり)を担わされるばかりの負け戦模様の傭兵気分では、とてもとても
 アニメから学んだとは言い難い空気です


> 傭兵立場のアニメのそれだって、同じ兵器を有する土俵ありきでなんとかなる程度です
> 優位を得られるか否かが才覚ありきだとしても、同じ土俵に立つことこそ最低限度の条件です


 ‥それってつまり私たちの暮らしに当てはめれば、予算の公平性と言うことです
 でもエリートでさえ暴走をやりがちなので、競争主義のままでは無理と言うことでもあります
 結局は、予算の公平性と民度の高さの両立は必須です
 そうでないなら、それこそ天誅主義者で溢れかえらんばかりにも成りかねない

 (‥予算さえ都合付けば、その手のアニメを量産しちまうんだもん)
 (武器を手に取ってやらかし始めるなんて、それこそ妄想どころでは済まないでしょう)

(何も考えていなければ、地球環境だってあっという間に食い潰すのが人類なのですから)



posted by 木田舎滝ゆる里 at 14:12 | Comment(0) | 科特隊どころか無理だからウルトラ経済大作戦 | 更新情報をチェックする
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