2021年07月22日

【勝手句帳】r070(21’0604-21’0706)静岡新聞掲載分から

↓1)向宜詠吟.2021/07/22

> 以前のようなペースは無理なので、掻い摘まんで不定期でやる予定です
> あと‥順序も構成せずに新聞掲載から見繕った順に並べる予定です


1-1)1(23)

令和3’6’4
三島市・三島市民俳句会
|麦秋や誰にもありし輝く日


|麦秋や誰にもありし輝く日 されど青田に移ろわれけり


> 麦と米はどうして実りの季節に前後ほどの差があるのだろう‥とても不思議だ
> 人生に例えるなら、後から来た新人に人気の流れを持って行かれたぐらいの時節差だ
> 後から来る新人は、麦秋後に目につきはじめる青田なのだ
> 絶頂気分の麦秋の秋だった自分は、気がついてみたら青田の勢いに移ろっていた
> (ああ、どうにもあの頃あの時の輝かしき日々が忘れられないなあ)

01

令和3’6’25
島田市・主流社句会
|青田風 土の匂いを脱いでくる


|青田風 土の匂いを脱ぎにけり 恋はいつでも猫かぶり増し


> 田んぼの泥を土くさく思う向きもあるわけだが
> なぜか風に乗ると、その手の土くささなんてどこ吹く風だ
> 是の差を思えば、青田から吹いてくる風は、どこか猫をかぶった恋に似ている
> どんなに美人だろうと、蓋を開けてみれば、猫をかぶっていただけの所もあるわけで
> 青々と伸びてる田んぼにしても、そういうニュアンスなのかなあと思った
> (農業に惹かれるようなら、とくにそんな感じになるのだろうからな)

02


令和3’6’25
島田市・主流社句会
|萌えあがる緑に肺まで染まりゆく

※「萌えあがる緑」=「万緑」と解釈して貰いたそうだが、季語としては成り立たない
「に肺まで染まりゆく」と詠んでるところ、万緑ほどのボリュームでは無いらしい
ということで、身近でのそれとなると‥早起きしての散歩ぐらいだろう
(どうにも、自分中心にしか興味関心を持てていない詠みで、ひねりもなにも無いパターン)


|「空気うま」五月の朝や脚かろし 緑道抜ける薫る挨拶


> うーん五月にもなると早朝がいいね、実に空気がうまい
> 緑道の散歩も、いつもの顔なじみでの挨拶も、どこか澄んで思える
> まぁこれが所謂「風薫る」とした空気なんだろうなあ

03

令和3’6’29
静岡市葵区
|足音も足跡もなき蟻の道


|足音も足跡もなき蟻の道 黙々すだき淡々と這う


> 人生どんなだろうと、足音も足跡も無い‥価値が有るように見えるなんてのは錯覚さ‥
> 20世紀の頑張りなんて地球を核ゴミ&プラゴミ捨て場にしてただけだし
> そう思えば、人々は只只何かを求めて集(すだ)き、只只這うように生きている‥それだけだ
> それがまぁ営みとしての集群でしかないわけで
> 例えるなら蟻ということで‥「何かを期待して有りけり」なんだろうねぇ

04

令和3’6’29
静岡市駿河区
|ゆったりと夕焼け洗ふ大河かな


|ゆったりと夕焼け洗ふ渚連れ ほっつく浜に「にへへ」の居るに


> 夕焼けがゆったりとある頃にもなると
> 浜でイチャイチャしている奴らは気分が高まるのだろう
> 夕焼けは恋を清める天才なのだろうか?
> いやいやそんなことはない、夕焼けこそはムッツリスケベであるっすからッ
> ならば、そのムッツリスケベのど真ん中でやらかすイチャイチャって頭おかしくね?
> 夕日に許せて、なぜ通りすがりのムッツリになると変な目で見んだよ
> 通りすがりだって夕日と同じように普通にムッツリにだってなるんだよ
> 「偏見こいてんじゃねぞそこのバカップルっ」

05

令和3’6’29
島田市
吐く息も万緑の中 永平寺
藤枝市
|永平寺の長き石段若葉風
※永平寺(えいへいじ)は、福井県吉田郡永平寺町にある曹洞宗の仏教寺院。
總持寺と並ぶ日本曹洞宗の中心寺院(大本山)である。(どんな石段かなんて知らん)


|吐く息や永き石段若葉風 帰路の歩(ほ)に添う明媚な視界


> うわぁ行きは登るのに一杯一杯でなんも考えてなかったけど、帰りは別世界だなぁ
> 歴史有る寺社の石段から広がる景色は、帰りにこそ味がある(なーんてな)
> さしずめ若葉の季節は、暑すぎず、ジージー喧しくもなくオススメかな
> 「え☆」夏場の夕日ある景の方が良いに決まってるって?(好きにして下さい)

06

令和3’6’29
静岡市葵区
|祝日にあらねど五月の薫風に国旗はためく刑務所の空


|希望とは五月の風の塀の外 国旗はためくダイガクの空

※ヤクザ用語:刑務所(ダイガク)

> いやぁもう早く出てぇ、即行塀から出てぇ
> でもまぁ刑務所でそれなりに学べる分には、有り難いというか
> とくに今日は、そんな気持ちにもなるおあつらえ向きな五月の風だなぁ

07

令和3’6’29
三島市
|湧き水は東洋一の柿田川 はや若鮎の光り輝く

※ 柿田川に鮎なんて居るのか?、狩野川の間違いなんじゃねーの‥(知らんがな)


|湧き水は東洋一の柿田川 このせせらぎを受け継ぎて在り


> たかが東洋一、されど柿田川東洋一を掲げられてもピンと来ねぇ
> でもまぁこれだけ澄んでるんだから、里自慢にも清さを保ちたい次第に変わりねぇでやんす

08

令和3’7’02
静岡市・清風俳句会
|新緑の葉擦れの風や午後のティー

※ 新緑・・・・・午後のティー
CM風な形としては悪くないのだが、生活感がまるで見えてこないので糞パターンオチ
そんなん俳句から引っ張って短歌にまで整うわけが無いん!


|風薫る里山の庭ティータイム 至福の一杯 友と在り


> 憧れの絶景一望&里山での田舎暮らしにも慣れてきて、外で茶を飲むようになった
> 風薫る時節に、啜りながら友と語らう時間は、じつに恐悦至極だなぁ

09

令和3’7’02
浜松市・白魚火梧桐句会
|駆けてゆく風の足跡麦畑

※どうして季語を使っていないのかが謎?
(黄金色に無い景色だったから‥そんなん脚色してええんやで‥)


|駈けにける風の足跡麦の秋 踊れや踊れ実りの酔いに


> 今年もまた腹一杯、パンやらパスタやら食えるで、たこ焼きにお好み焼きもや
> 麦の秋の景色が愛おしいんじゃない、その先を夢見られるから愛おしいんじゃ
> みんな一緒にそう思えるから踊り祭になるんやで

10

令和3’7’02
浜松市・白魚火梧桐句会
|狛犬の花のひとひら含みをり

※視点は良いと思うが、下五「含みをり」では中途半端かと‥


|狛犬の花のひとひら含み落つ 社の前の健気な花見


> 狛犬も花見をしておるんやろうなあ
> そう考えると、かぶってる花びらの落ち切るまでが花見やろう
> それが狛犬の花見や

11

令和3’7’06
清水町・清流句会
|夏めく曽孫初めて一歩二歩


|商いや印押し込ませ一歩二歩‥まさかリコール‥なんと気まずし
|商いや印押し込ませ一歩二歩‥プラゴミ禍題‥なおざりクサし


> 商売やからなハンコ押して貰ってなんぼや
> そやけど勧めた車なんかが後でリコールとかあかんわ
> 恥ずかしくってやってられへん
> そんなん考えだすと‥ハンコは押し込ませるんやのうて
> あくまでお客さんの判断に任せるのが一番ええ

> それが今じゃプラゴミ問題や、どんだけプラスチックだらけや思うとんねん
> それ絡みの契約になんかハンコ押せるかって話や
> でも商売やからしゃあない
> そんなんどうでもええと笑って交わすのも相手次第の対応や
> (ほんまは、しっかりやりたいんやけどな)

12

令和3’7’06
静岡市・羽衣俳句会
|子に残すものなど無くて豆の飯


|子に残すものなど日々の家族飯 それすら叶わぬ格差ぞ仇


> 食事なんてのは自慢の基本や
> 誰の自慢かっていうとな、おかんが吾が子にやらかす自慢や
> それに不自由掻かすん政は最低や
> (憎イ、憎イ、憎イ、憎イッ‥)
> (何が自己責任か、あの格差の押し売りどもらが)


※ ‥生活感まるで分からない所にツッコんでも仕方ないのですが
 ノリで付け足していて、ついつい思ってしまうのは
 そこまで食にこだわりたいなら農家とパイプを作った方が近道に思えてくる点です

 海外支援なんかだと、積極的に耕し方を教えて自立を手助けやらかすのに
 国内においてはすってんてんなんだから変

 普通に、道の駅などに人員募集&見学者歓迎のコーナーを設けりゃ良いのでは?
 とはいえ今どきは、泥棒の下見参加も混じってしまうので、その点は注意が必要ですけどね

13

令和3’7’06
静岡市・潮音木曜句会
|代田夕日の色を貰ひけり


|代田づく夕日の色を貰いけり 合掌ぞ居(お)る清清しくて


> 毎年毎年に、代田尽くしの夕日を見ていると
> ついつい合掌しちゃうよね
> (いやぁするでしょ、それが田植文化っすから)

14

令和3’7’06
静岡市・潮音木曜句会
|すれ違ふ道を譲られ白日傘


|すれ違う道さ譲ら白日傘 自慢仇やなんと似かよう


> 私がこの夏、吟味に吟味を重ねた自慢のコーディネートのはずなのに
> なんでここに瓜二つのコピーがおんねん(相手に指さす)
> それはこっちの台詞よッ‥‥(互いににらみ返す)

(チッ‥くりそつ悔しさに向こうのいでたち叩いたって元も子もないやん‥)


> ちょいと、早うそこどきいな
> そっちこそ早うどいとくれや、うちの方が格下に見えてまうやん(さらに互いににらみ返す)

(くふふ、引っかかりよったで)

> ええわ、どいてあげるよってな
> いうとくがな、どいてあげる方が格上なんやで(路を空ける)

(なぁぁッ‥そうきよったか‥)


> ほれ、どうしたん、さぁさと往かんかい(はよう往けやボケ、後ろからツッコんだるさかい)


(な‥なんや‥うちをにらみつけながら蟹歩きって‥あかん、呆けを探せる隙がないん‥)
(さらにこっち見たまま立ち止まりよった‥やば、完全に読まれとるわ‥)

> おたくどないしたん?
> うちの横歩きに見とれておったみたいやけど
> こうなるともう、道を空けさせたこちらが格上になりますな
> ええか、一時の恥ずかしさよりもな、負けてしまった時の悔しさの方が何倍も重いんやで
> おほっほほほほほほほほほほほほほほ

15

令和3’7’06
焼津市・みずほ句会
|捨苗の束生き生きと雨に立つ


|捨苗のマケテオラズぞ端で雨 されど脱落べそにも見えて


> 捨苗ってのは実に惨めに見えるモノだが
> 時折に負けていないとばかりに青々としている姿には目を見張るところがある
> だがしかし、抜かれずにそのまま放置されようと、垂れるほどには実らない
> 捨苗の雨に打たれる姿は、其を悟っているかのようでもあり、慮るほどに複雑だ

16

令和3’7’06
掛川市・草の実俳句会
|尾瀬沼の小路浮きたつ水芭蕉


|浮き立てば水芭蕉のみぎひだり すすみ出(づ)るほど白き微笑み


> 尾瀬沼の歩路に踏み込むと、水芭蕉の姿が見え始めた
> すすんで行くほどにそれは一面の白き微笑みだった
> (今年は当たり年で「撮ったぞ」に出くわせて良かった良かった)

17

令和3’7’06
袋井市・袋井高南句会
|飄々と生きて寡黙やみずすまし

ミズスマシ‥アメンボに似たような繁殖をする虫。


|飄々と生きて寡黙や鴨夫婦 寄り添うコツは曳く水を見ず


> 野生の鴨夫婦なんてのは、それこそ一緒に居るだけの間合いしかなく
> 贅も貧も関係ねぇ、これがヒトだったりしたら即とんずらだろう
> 若しくは相手のすること為すことにケチを付けるようになるのがオチでクソッタレだったりする
> そうにならないのだからスゲーと微笑まざるを得ないのだ(否、実際は何言ってるのか知らんがな)

18

令和3’7’16
富士市・富士かりがね句会
|梅雨晴や放牛放馬のびのびと


|牛馬を放ちのびのび梅雨の虹 空の隙間に便りありけり


> 雨続きの季節、とんでもなく雨続きで、牛も馬も退屈そうだった
> 今日は雨が止んでいたので外に出してやると、よろこんで散っていった
> 夕刻、空には虹が現れて、牧場映えにも空からの便りのようだったよ

19

令和3’7’16
静岡市・木蘭吟社
陽の光きらりはねらせ夏の川


|夏の川きらりはねらせ子らの居る まるっと西瓜かぶりつく午後


> 今日もまた糞暑い‥仕事向きで川べりに車を走らせていると
> 夏休み恒例の川遊びのガキどもが跳ねていた
> 仕事帰りも又ぶらっと様子を見て通ると、景気良く西瓜にかぶりついていやがった
> (良いよな‥オレも今日、西瓜買って食っちまうかぁ)


20

令和3’7’16
静岡市・木蘭吟社
五月雨や眼鏡かけたる歳時記に


|五月雨や眼鏡かけたる歳時記に 眼鏡欲せど雨足雨音


> うわぁなんじゃこりゃ‥(いつの間に眼鏡の度があっとらん)
> 歳時記の文字がぼんやり点々で今丁度の五月雨じゃ
> 新しいのに買い換えにゃならんけど、この雨じゃのう、しばらくは無理っ
> (いやいやそれより医者に行った方がええんちゃうか‥)

21

令和3’7’16
静岡市・木蘭吟社
|植え揃う田に鳴きひびく雨蛙


|開幕だ植え揃う田に雨蛙「ワンツー,ワンツースリーフォー♪」


> 家の前の田んぼ、今年も植え揃って蛙の声がしておるのう(雨も降ってきたし)
> 楽器づくりのようでもあり、コンサートのようでもあり、雨乞い大会のようでもあり
> 毎年毎年、精の出ることですねぇ

22

令和3’7’16
静岡市・木蘭吟社
|寂れたる地へ容赦なき今年竹

※ 下五「今年竹」の使い方が新鮮で、希望になく厄介者視点が良い


|新作の今年竹にて財布空 次から次に生え来るアニメ


> いやもう近年のアニメ放送の多めにやらかしてます調子は
> どうにも雨後の竹の子ならぬ、迷惑な竹どもって感じで
> 財布が直ぐにすっからかんの様相で困る
> 財布だけならまだしも視聴する体力からして追いつかん
> 馬鹿なの糞なの今年竹だらけすぎるだろう
> 筍にして食うにしたって多すぎんだよッ
> (ネタ元がゲームになると、お預けをくらったゲームわんこで糞ッ)
> (馬鹿にしてんのか、そんなのぜってぇ見てやんねぇ)

23


> うた詠み終わります、ありがとうございました。


posted by 木田舎滝ゆる里 at 21:59 | Comment(0) | 名句にポン/2021中途から不定期分 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。