2022年04月25日

【ネタ文学】異世界モノの都市と農村の人口比の想定が不可解しい

↓6)記稿.2022/04/25

> 異世界ものにおいて冒険者ギルドすら無い町は過疎に近い
> 魔物の出現するような世界で、過疎で暮らせるわけが無い


 ‥ということから、異世界の舞台はゲームだろうと
 そこそこの生活感の成立する村とした概念優先になって描かれている

 だが通常、そこそこの村として機能するにも産業が無いのでは、村の暮らしは成立しない
 だが、しがない村として一番に質素な産業とは、宿場町である

 平原だろうと、都市と都市の間の交通に
 大きな森が立ちはだかれば、必然的に森の入り口と出口付近に宿場が形成される
 (魔物が登場するファンタジー世界なら尚更だ)


 ‥すると
 子供にしてみれば、その森の向こうに行くのからして冒険だ
 「母をたずねて三千里」という程では無いにしても、置き換え物語が登場してもなんら問題ない
 だが、そのような視点を持って作品が描かれるという気配はまるで無い
 (つまりは、宿場町とした概念が書き手の間に疎いのだ)


 ‥小さな宿場町には、冒険者ギルドが無いので
 依頼したければ、すこし戻って都市寄りの町まで行かないとならない‥とかなんとか‥
 子供にできることと言えば、顔馴染みの宿屋の主に頼み込んだり、泊まりに来る冒険者狙いになる
 なんて展開から始まることになる(しかもなけなしの大事な物でお願いします‥とかなんとか‥)

 (冒険者の中には、人さらいよろしくを目論むワルも居るわけで‥)
 (お母さんに会いたかったのが、お家に帰りたいになりかねない危うさが常に付きまとう)
 (お母さんは、森向こうの宿場町に住む姉妹のお産の手伝いに行ったとか何とか‥)
 (小さい子連れでは、なにかと手伝いには手間だし、森を往復するにもお金が掛かると‥)
 (動機としては、下の弟妹が余りにも泣きじゃくるので、自分も連られてしまっているなど‥)



1-6)1

> 村の暮らしが成り立つには産業も必要だが道路も必要だ
> 異世界の道路のすべてに魔法が掛けられているのか否かは知らんが
> きちんと管理していなければ、草木が伸びてきて邪魔になる


 ‥では、異世界モノにおいて道路はどのように管理されているだろうか?

 例えば、峠沿いの路など季節によっては崖崩れが想定される
 大雨や雪解けの後に、商人からその手の報告を受けるクエストが有っても良い

 当然、工事の長期化が予想されるほどなら、魔物対策として

 棒振りよろしくに、冒険者から護衛を雇うだろう
 その手のクエストが登場しないのは不可解でしょうがない

 それともなんだ、その手の案件は
 領主が常に自前で土木部隊を派遣しているとでも言うのか?
(毎年にあろうと、その都度規模不明なんだから、コスパを考えたら依頼の方が安上がりだ)
(魔物の出現にしたって不明なんだから、衛兵を多めに雇用してばかりでは、予備費が遠のく)
(土木部隊派遣なんてのは、戦争でもやらかす予定で、丁度、兵に余剰があったぐらいが相場だろう)
(統率目的の訓練ぐらいにはなるからな)


 ‥そもそも、山岳部の道沿いの山肌をセメントで固めてあるのを見りゃ判るだろう
 昔には、しょっちゅうその手の工事があったって話の痕跡だ
 (そういうのを魔法で表現するとこうなります‥アイデアが登場したって良い)



1-6)2

> さて、話を戻そう


 ‥本題として、なにが言いたいのかというと
 異世界モノで描かれている村は村では無い、あれらは町だ
 異世界モノで描かれている村は村では無い、あれらは町だ

 (正確に述べれば、町寄りの村だ‥なので穏やかで豊かだ)

 異世界モノで描かれるべき村とは

 先に提起した前提からも、もっとも心許ないのが宿場町であり
 それらは、城郭で守られること無く、粛々と点在する

 (正確に述べれば、宿場町に無く、宿場村なのだろう)

 と、それを頼みにせざるを得ない周辺はさらに部落の扱いだが
 魔物が登場するファンタジーにおいては、そんな部落概念は存在不能だ


 ‥なので、都市部よりの町周辺村落でも同じに思えるが
 規模としてはどうしたって、宿場町より豊かだ
 江戸時代の宿場町にしたって、魔物がいないからこその規模という事である
 (多少の言葉の綾を変更して用いることも可能だが、ここでは宿場町としよう)
 (隊商が好んで使う事も有るわけで、町扱いに変わりは無い)


 ゆえに、宿場町周辺は、冒険者やら隊商やらの通過頼みにせざるを得ない保安事情にある


 ‥それらが、大きな河の手前だったり、崖の手前だったり、森の手前だったりとすれば
 関所を設けやすい一面もあるにはあるが、産業として期待できるほどに無く
 領主の政策として、放牧やら葡萄畑の恩恵があれば、良い方だろう


 ‥穀物の田畑は、都市に近い方が輸送コストを下げられ
 より郊外に放牧地を設けることで、都市部への魔物を遠ざける意味合いにもなり
 兵站としても、肉やら酒やら武器の調達を郊外でできた方が、なにかと都合が良い
 とくに、馬や馬の餌となる飼い葉ともなると尚更になる

 (これの意味の分からないなら、兵站に疎いという話だ)


 ‥盗賊に関しては関所で対処する
 結果的に、宿場町周辺には、同時に盗賊が根城を構えるに都合の良さを見せる事になる

 (そもそもは、都市部周辺から遠ざけておきたいのだから、それが妥当だ)

 それら土地を割り当てられた領主のやらかす経営としては
 関所を通じた賄賂ありきだったりするのも相場だ
 ということを理解する王なら、それら管轄を身内絡みに組み入れるのが筋になる

 (何にせよ、盗賊を飼いならすにも賄賂を受け取るにも、前線情報を得るにもこれとないからだ)


> ‥ということから、関所を壁で囲んで町と化してあれば、それだけで砦とした意味になる
> なにも多くの砦が、軍事要塞を目的としているわけではない


 ‥要塞化せざるを得ない事情という奴は、至って、主要な都市部に近い場合だろう
 (領主の手掛ける産業基盤の要付近ともなれば尚更だ)



1-6)3

> という事からも、宿場町側で人口爆発などあってはならない
> それはそのままに、盗賊どもの勢力拡大になりかねないからだ(飼い犬に噛まれてどうする)


 ‥という事からも税率の目安は、国境の暮らし向き基準だったと言えるだろう(重税感)
 その基準となってきたのがワイン価格だったかもしれない(仕入れを叩き、高く売る)

 ‥酒類の税率を別にしておくことで、結果的に、全体での税率を調整できていたのかも
 (都市部の税率を低く抑えて、治安を良さげにしておき、その実、特定品目での物価が高い)

 当然として、ワインの主要生産地を押さえてきたのは王族の血筋の者たちだったというオチだろう

 (で、ワイン産地の周りには盗賊連中も蠢いていた‥子分どもへの給料代わりになるし‥)
 (弱みを握られた貴族から、寄生されて、あっという間に中央にまで魔の手が伸びる)
 (そうなればそう成ったで、さらなる重税に傾き、戦争ムードにも傾いたと‥)


> なんだかんだと、税を課すことで、人口増を調整していたのだろう


 ‥税が低かった場合の人口増は半端ない
 人口増に釣り合うだけの土地が有れば良いが、そういう事には成らない
 なので、事前とした抑制策は余儀なくされてあった

 (下々にまで、魔法で治癒に解毒を一般的にするなどとは、どうしたって出すぎた真似くさい)


‥後北条氏の税率が低かった話は、それだけの土地があると見込んでいた先見の明からかも
‥いやぁでも、水道確保視点だとそれほどでもなかった臭いん(徳川氏の方が上)
‥北条早雲なら、水道整備すべしとした予定だったかも知れんが、後の代はそこまで考えなかった
‥結果的に、税率の低さは、金山頼みの成り行きの踏襲だっただけ?
‥なにはともあれ暴れ川やら戦事情をいくつも抱え込んでいたわけで、頭も首も回らねぇってか


 ‥近代経済では、借金をさせる事でこれの辻褄を統制できた
 だがしかし、債権を売るとした手法は、自分たちの首をも絞めかねない

 (‥足元以上のカネを有るように見せかけることができたのが紙幣発行だ)

 その点、貨幣は重くて足枷だから、そこまでの無理強いをやらかす空気は出現しない
 その代わりに奴隷文化が代替としてあった‥もとい奴隷文化の代替こそ借金漬けである

 ‥そもそもの奴隷文化にしても
 侵略されるぐらいなら労働力を輸出するとした売国ありきだった
 そして、その手の奴隷を奴隷として定着させるには、差別と偏見が一番だった

 (エルフとドワーフの仲が悪いとした伝承にしても、それに近い歴史ありきかも知れない)


 ‥一方で、近代経済での借金漬けにおいて
 差別も偏見もダメだとする空気になるのに時間が掛かったのは
 そりゃ、兵器利権都合からだったということになる

 (ということは、ドワーフ側がエルフを隷属化していた時代ありきと考えるべきだろうか???)
 (特定の魔法鍛錬に、エルフの血なり知識が欠かせなかったからとか何とか‥)
 (素材に、その手の髪の毛を加えるなんて筋書きはチラホラしているん‥)

 (もしくは、ドワーフの手掛けていた特定道具のせいで、エルフが掴まりやすかったとかなんとか)

 (風魔法の達人連中なのに、ヒトに掴まりやすいというのが理解不明!)
 (まぁぶっちゃけ、捕まえた後での奴隷拘束首輪を造ったのが、とあるドワーフだったとか‥)



1-6)4

> そこはさておき、魔物による被害がデカいと税収の面で痛いことになる
> なので異世界の貴族は、こちら側の貴族より、統治真面目の比率がそれなりに多目として良し‥


 (まぁそうしておかないと、騎士連中が格好ワルすぎて見てらんねぇ)

 ‥だが、魔法による恩恵が高いと人口増は避けられない
 ‥だが、魔法使いが優秀にあればあるほど、土地とした制限を凌駕するだろうから
 戦争ムードにはならないくさい

 ‥だが、それはそれで、肉弾戦しか能が無い騎士の立場を危うくするばかりだろう
 だから、超優秀たる国では、魔法戦士の確保が優先される


> ならば、魔法戦士の多い国には手を出せない(それこそが実は魔族や獣人の国家)


 魔族の方が圧倒的に強いのに、どうしてしょっちゅうヒト族の側の奴隷に出てくるんだよ?
 どう考えたって摩訶不思議すぎてどうしようもない糞に見えちゃうのだぁーよ(本来なら逆だぞ逆)


> 魔族を奴隷として手名付けるほどの国家なら
> 魔法使いの方が暴走しているわけで、すなわち魔族もとい蛮族と変わらないオチになる
> だからといって、魔族が頭から尻尾まで悪党の塊というのは偏見すぎてどうしようもない


 ‥オタク文化を批判的にツッコむにしても、そういう角度にして欲しい
 この手の思い込みは、オタク文化から改善させてしまう方が手っ取り早いわけですから



1-6)5

> では、復習です
> 魔法による恩恵が高いと人口増は避けられない
> だから必然的にねずみ算式にも、魔族の方から溢れ出す、しかも長寿命と来たもんだ


 ‥まるで中華の人口爆発による世界進出の如きだな
 ‥ならば、魔族は魔法頼みの暮らし向きなので、何かとすべてが大ざっぱだと見て良いかも

 そういう素行と空気が、人族に馴染まなかった
 なので、人族は魔族を全般的に快く思っていない

 (そういう角度になると、恨み辛みの在り方も又違ってくると‥)

 ‥だがしかし、角やら黒い翼を生やした異形タイプが居れば、それに尾ひれを足すことになり
 さらに魔物と魔族を混合視した思いこみが加味すれば、人を襲って食らうなんて噂にもなる

 (結果的に、魔族を化け物扱いとした村文化に陥っている地域が登場する事にならん)


 ‥そのような土地柄で、たまたま曳いたげられた魔族の者らが居たりすると
 場合によっては、人族全部に火の粉が飛びかねないというオチにもなってくる


> いやぁ普通に文学に落とし込める内訳になってきましたね
> 魔王様やらドラゴン様が、無理して、悪魔の如く活躍される用なんか1ミリも無い
> 下手すりゃ、ファンタジーとの境目が、魔法の有る無しだけになりかねない
> (それって単に、科学常識の差みたいなってことっすね)


 だがしかし、魔族を化け物扱いするには、それこそ情報に偏りのある地域でなければならない
 だが、都市と都市の端境に置かれるさびれた宿場町の方が
 どうしたって、どちらかというと事情通だったりだろう

 つまり、それの偏見が発生する地域とは

 魔族からの攻撃を受けているに等しいと思わせるに釣り合うだけの
 なんらかの事情を、長期的に抱え込んだ国境付近になければお話にならない
(もしくはそれの思いこみを植え込んできたのが、中央と結びついた地元のマフィアだったりとか‥)
(もしくは、キメラサイエンティストな魔法使いに使役されちまったマフィアとか‥)



1-6)6

> そうやって一つ一つのブラックボックスを潰していくと
> あとの農村人口は、普通に中世と変わらないのであって
> 正しく放置してしまえば、お江戸と変わりばえ無くなってしまうのだ


 但し、江戸時代は大家族制に置かれており
 江戸だからこそ長屋文化なんてのがあったわけだが
 それをそのままにファンタジーに持ち込めないのだから

 又、増税と言うほどになく、世界観として穏やかな暮らし向きがところどころで成り立つのなら

 人口の増加度は、現代の少子化より程度増しが平均的になるのかもしれない
 (あとは、魔法普及の度合いの位置づけとした反比例にあるのだろう‥)


 ‥少なくても、大戦争を描きたいなんて時代色向きなら
 貧乏人の子沢山とした飢饉事情絡みとするのが、織り込まれて然るべき話だ

 餓えが無いのに戦争をやらかしたい後継ぎ騒動とした成り行きほど、どうしようも無きも無し

 (それはそれで双方共に権力に取り憑かれてあるのだから、多重人格にあるべきが筋)
 (多重人格すぎても、勝ち上がるに相応しくないわけだから)
 (人垂らしに八方美人などなどとした変化球系の登場が華になる)


> そもそもにして印象的な逸話をさほど描かずに
> ステータスと欲の度合いのみで押し切るキャラ造りは不自然極まりない


 だがしかし、豊臣秀吉の出世話に見られる草履を温めていたというのは
 それだけ信長に感慨深く受けが良かったという見方にもなるのだから
 そうに無かったら残っているわけが無い

 (信長は、その話を周りの者たちの耳にタコができるほどに随分と盛りまくったに違いない)

 それにしたって、そんなに受ける話に見えるのだろうか?
 私たちの多くはその程度なのだから、庶民から秀吉が発掘されることは100%無ぇ

 (精々が、秀吉が三成を発掘することになった三杯のもてなし茶ぐらいでヒットする程度だ)
 (三成は発掘できるかもしれないが、秀吉は無理、それが庶民程度なのだから)

(それはまた秀吉にしてみても同じだったかも知れない)

 (そんな秀吉が自分に自信を持つようになったのは、たぶん、金ヶ崎の退き口を経てからだろう)
 (それ以前にもいろいろと頭角を現すに値する実を発揮していても、自信としては謎深い)

 (自分が武士の出自では無いとしたコンプレックスはどうしようもないのだった)

 (だから信長の秀吉の持ち上げようは、秀吉にしてみれば、有り難く頭の上がらない事だった)
 (信長のそこまでの計算尽くだったとしたら、とんでもねぇ)


> 繰り返す、三成は発掘できるかもしれないが、秀吉は無理、それが庶民のレベルである



posted by 木田舎滝ゆる里 at 18:19 | Comment(0) | ネタ文学 | 更新情報をチェックする
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