【ネタ文学】北斗の放浪拳士ｖｓ南�ｷの聖母

↓3)記稿.2024/03/30

＞　ええ、これはテンプレの扱いどえす
＞　ですが、判り見やすく「北斗の拳」に被せて紹介するのら（あしからず）


＜玉座の間＞

「国王陛下に申し上げます。只今、北門にて、怪しい術を使う恐ろしく強い流浪の者が暴れており、我が衛兵では太刀打ち敵いません。何とぞ近衛兵からの増援をお願い致したく報告に参りました。」

「おい、衛兵、妖しい術とはなんだ？」

「は、彼の者が我らに触れてきた瞬間、というか、触れられたように見えた直後に
衛兵の身体が、たちまちの内に腐ってガスが溜まるかのように破裂する次第に陥ります。」

「なんとそれは誠か!?」

「はい、そこで我々は彼の者が闇魔術を用いているものと想定し、距離を取り、これ以上の犠牲を増やすまいと、重楯にて取り囲んでおる次第です。」

「陛下、如何思われますか？」

「う〜ん、闇魔術の疑いがあるのなら、闇には聖であるな。即座に南�ｷの聖母に要請するとしよう。転移門を使ってかまわん、今すぐに呼び寄せるのだ。」

「は、御意のままに。」


ちょうどそこに二人目の報告がやって来た。


「恐れながら申し上げます。
北門にて暴れていた流浪の拳士に、衛兵の重楯陣が突破され、北門衛兵の多くが重傷です。
その際に彼の者は、『腹が減った』と言い漏らして城内に消えたとのこと。
至急、近衛兵からの増援を求めたき次第に参りました。」


「ほう、彼の者はそんなにも強いのか、面白い。よし。
二度手間は好かんから『聖騎士からも一人』向かわせい。（どれ程の者か試してみたくなったわ）
但し、南�ｷの聖母が到着するまでは牽制のみと伝えよ。」


「は、御意に。」

1-3)1

＜北門あたりの飯処＞


「おい、亭主、先程ここで、北門で騒ぎを起こした流れ者が食事をしていたとの報を受けたが、そやつはどうした？」

「ああ、そいつらしき男なら‥『やれやれ、せっかく腹がくちくなったというのに、野暮用の途中だったかぁ‥北門に戻らないとな』と呟きながら、外に出ていきましたぜ。」

「なんだと‥お前ら北門に戻れ、亭主、邪魔したな。」


＜北門＞

「おい、居たのか？」
「はい、シン様、確かに先程の男が、門の外にて、腕組みしつつ暇そうに突っ立ております。」

「なんだそれは、まるで己のしでかしの意味が分かった上で、我々に喧嘩を売っているみたいではないか‥小賢しい。」

「まぁ良いではありませんか、心構えとしては上等ですよ。小悪党では無さそうで何よりです。」
「‥‥やれやれ、近衛隊長殿はお気楽ですな。」
「ええそりゃもう勿論です。現時点での現場の指揮権はすべて聖騎士殿ですから。
こちらは、お手並みを拝見させて貰う所存ですよ。」


＜北門の外＞

「貴様か、陛下の衛士に死傷を負わせたのは、それがどういうことか解っているようだな。」

「ああ、勿論だ。くだらんことを吠えずにとっととかかってきたらどうだ‥人種差別のイヌどもめ。」

「貴様ッその発言は、我々に対してだけでなく、国王陛下への不敬罪に価するぞ。
闇魔法の使い手とした疑いばかりでなく、今すぐにも牢に入りたいようだな。」

「ふッ、それがどうした上等。」


＜聖母登場＞

「おやめなさい。貴方様が闇魔法の使い手に問われている荒くれ者さんでしょうか？」

「なんだ、あの女は？‥‥‥
（あれ‥‥よく見たらすげー俺の好みじゃね‥是非にお持ち帰りしてぇ、田舎から出て来た甲斐が早速あったかも‥）

　おい、女、俺の嫁になれやッ」


（なんだ、あいつッ、聖母様に向かっていきなり何を言っているのだ!?）

「うふふふふ‥面白いお方ですわね。よろしいですわよ。
但し、私の申し渡す課題を三つほどクリアーして頂きます。」


（おい、なんだ、聖母様が二つ返事で返したぞ。マジかよ。ああいうのがタイプなのかよ。）


「良いだろう。女、その課題とやら受けてやるぞ。さっさと話せ。」

「そうですね、それでは、邪龍もしくは魔王もしくはそれに匹敵する魔物を倒して、その首を拝見させていただきましょう。」

「なんだ、それで良いのか、おやすい課題でたすかるぜ。」


（え★マジ‥一つ目の課題すげーエグいんだけど、聖母様の男の好みに、男として涙出てくるぜ。）


「ちょっと待って下さい、聖母ユリア殿。」
「はいなんですか？、聖騎士のシンさま。」

「恥ずかしながら、この私も課題に参加したいと思うが、よろしいか？」


（うわぁキター、シン聖騎士様の聖母ユリア様への電撃告白ッ）


「ええ、かまいませんわよ。なんならより公平に、この件を希望する者同士で競って頂くことにしましょう。」

「ちょっと待ったッ、そうなると一つ目のお題のクリアーは先着順の得点制になったり、首の数の多さになったりするのか？」

「あら、何を仰るのかと思えば、私とて只首を長くして待ってなど居られませんことよ。そうですね、開始の合図から三年以内としましょう。それまでに首を持ち帰れない殿方は不合格とします。」

「ほう、なら、先に課題をクリアーした者は、他の参加者の帰りを首を長くして待たねばならぬのか？」

「‥‥いいえ、その場合には、他の者に次の課題が漏れないようにしておく為にも、当人様にだけ文面にて私から直にお渡しすると致しましょう。
シン聖騎士様もそれでよろしいですね？」


「ああ、ええっと、それでかまんが、一つ確認させてくれ。」
「はい、なんでしょう？」
「課題が過大なだけに、ソロでもパーティーを組んでのクリアーでもかまわないと考えて宜しいか？」
「ええ、無論かまいませんよ。その後の課題までソロでクリアーできるとは限りませんもの。」

「（ああなるほど合点）‥理解した、お心遣いに感謝する。」


（おいおい、今の聞いたか？‥一つ目の課題のクリアー、パーティー上等だってよ）
（その後もそれありきの課題になるかもだってさ、どうよお前も、なに、お前こそどうなんだよ）
（ワイワイ、ガヤガヤ‥）


「あのう、シン聖騎士殿、シン聖騎士殿ッ‥」
「ああ、なんだ、近衛兵隊長。」
「あいつはどうするんです、捕らえないんですか？捕らえるんですか？」
「事の次第をまずは陛下に報告だ。
余興好きの陛下のことだから、多分あやつの今の扱いは、忌々しきことに客人に近しくなる‥丁重に‥否、低調にもてなしておけ。取りあえず逃がすな。」
「は、了解です。」

1-3)2

＜募集の結果〜開始〜陛下の宣＞


「‥よって、流浪の拳士ケンシロウ、聖騎士シン、上級冒険者ジュウザの三人で競うものとする。
では、今から期限の三年後を楽しみに待って居るぞ。」


＜開始より半年後‥邪龍の首を運良く真っ先にケンシロウが持ち帰った‥＞

ケンシロウが次なる課題を書面にて確認すると
なんと、それは、人種差別をやらかす国家の転覆を一件だった。（期限の指定とくに無し）

これはさすがに公言できない案件。
あの聖母、スゲー曲者じゃん。
これを俺が実行するとさすがに疑われて、魔王扱いになるぜ。
するとタイミング的にも‥他の奴らが第一の課題として俺の首を狩りに来る流れになる。

（とくに聖騎士のあいつ、もとい、この国の兵士と貴族すべてだ）
（だが、どうする‥中立派も居るだろうし、転覆に成功しても次の課題が胡散くせぇ）
（てめえの立場の安泰を考えたら、次の課題はお約束だろう‥放置プレイなんざありえねぇ）
（どう考えたって、我が身を守らせんとばかりに、乗っ取ったのだから治めろ良いそうじゃん）

（俺はただ‥あの女と乳繰り合いたいだけだったのに、なんでそうなるかなぁ‥くそっ）

（この国を手っ取り早く転覆させるなんてのは、どってことない話だが、その後が問題だ）
（きちんと同士を見繕って味方にしておかないと、誰も従わねぇに決まってる‥‥つれねぇ‥）

（そして、あの女のお望みも、聖女だし、人種差別無き国造りっつう意味合いだろう）
（或る意味で、惚れた女からの最大の声援でもあるんだよな）
（とんでもねぇ代物に入れ込んじまったもんだっぜ、たくよう）

1-3)3

＜暗殺拳ケンシロウの暗躍が始まる＞

噂が国中に秘かに広がると、上級冒険者のジュウザの耳にも届き、事の流れの意図に感づく。
次なる国王候補に手を貸すのもありだとして
ジュウザのパーティーが団結してケンシロウにお味方する。
（あのケンシロウとやらと聖母ユリアのどちらも半端じゃねぇじゃん）‥みたいな冒険譚


‥これより先は、あなた次第どえす‥（待ってまーす♪）