2017年10月29日

【勝手句帳】157 29-10-20/10-21/10-24 其の3静岡新聞掲載分から

↓7)向宜詠吟.2017/10/29

|送り火の尽きてしばらく闇の中      浜松市・三ヶ日俳句研究会水鳥発行所(10-20)

|送り火の尽きてしばらくと闇 うつつに戻るたびの切なさ


> ‥今年も又、送り火を見送った
> どれほどまでにこの行事をやり遂げれば、悲しみから解き放たれるというのだろう
> 送り火が尽きて、岸辺が闇に包まれる度に供養と考えるといたたまれなくなる
> 「これは供養行事などでは無い、生き通しの魂との付き合いなのだ」
> ‥そう考えずには居られないのだよ
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2017年10月28日

【勝手句帳】156 29-10-20/10-21/10-24 其の2静岡新聞掲載分から

↓7)向宜詠吟.2017/10/28

|蝉しぐれ今日が始まる半       焼津市・浜風句会(10-24)

|鬼しぐれ妻が別人未だ十七時 残業悪の帰足が重い

 *十七時(五時・ごじ)、帰足(きそく)
  鬼時雨(おにしぐれ)‥主に、女房がガミガミくどくど‥まくしたてる様。


> ‥ああ、もう終業か(家に帰りたくない)
> さて、今日はどこで時間を潰そうかなぁ(たいへん何だよなこの残業無き時代の時間消化って)
> 残業カットの流れと、空いた時間での育児要請が却って妻を鬼時雨にしてくれてるし
> お陰で、恋愛感情しおしおよ‥

 (はぁ、世の中ってほんと旦那をダメに演出してくれるよな)

> そんなに家事のあれこれに完璧さを注文付けるならさぁ
> 始めからオメエ一人で苦労しろっての‥男手をなんだと思ってる
> (お前だって始めは、ずぶの素人だったんだろうがッ)
> 猫の手以上人間以下に扱うなよ(今は企業に対してだってそういうのをブラックって言う時代だぞ)
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2017年10月27日

【勝手句帳】155 29-10-20/10-21/10-24 其の1静岡新聞掲載分から

↓6)向宜詠吟.2017/10/27

|花火果て覆ふ静寂と漆黒と         静岡市・葵句会(10-21)

|花火果て静と闇とが覆ひ降る なんとぬるま湯帰る人混み


> ‥花火大会が終わったぞ
> この終わったという余韻に浸りたいところだが
> どうにもそんな空気にほど遠いのが、毎度の帰宅者で群がる混雑だ(余韻も糞もねぇ)
> 空く頃を待とうなら終電だ‥するとゴミの山が見えだして、益々‥余韻も糞もねぇ




風キラキラと立っている山の朝       島田市・主流社句会(10-20)

|湧きにける風キラキラとけさの湖畔 スキップ誘ふけふの青空


> うふふ♪、夏のバカンスに湖の畔でキャンプでーす
> キラキラした湖面と気持ちいい風
> 朝から抜群のお天気に「スキップ、スキップ、ランランラン」ですわ♪
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2017年10月21日

【勝手句帳】154 29-10-13/10-14/10-17 其の2静岡新聞掲載分から

↓7)向宜詠吟.2017/10/21

|手のひらの数グラムの蝉の抜け殻が我に教へる命の不思議を    富士市・富士川短歌会(10-14)

|空蝉や命の不思議数グラム 足跡ありき匠の手本


> 蝉の抜け殻にしろ、蝉の穴にしろ、蝉の声にしろ
> 蝉ってのは巧みだよね、もとい匠か‥
> 匠はその生き方に於いて、手本を残してあるものだ
> 空蝉(うつせみ)は、その精巧さに於いて‥まさに手本だな
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2017年10月19日

【勝手句帳】153 29-10-13/10-14/10-17 其の1静岡新聞掲載分から

↓4)向宜詠吟.2017/10/19

|新涼や眼鏡のを替へてみる        富士宮市・原茜富士句会(10-13)

|眼鏡のを変えざるを得ず秋選挙 動かざるという選択


> 小沢一郎首相誕生とかなんとかの広報担当さんが
> 10/19のギリギリになって、誰と誰が裏切ってましたとか‥
> 呑気だね、盲目だね、それ以前に地元基盤が危ういのに、それも見落としてんちゃう?
> (バツが悪いから、誰かのせいにしてるだけだろう)
> 広報担当がこの程度で、バックの世界ファミリーが口にする能力主義ってのは
> やっぱり、「飼い犬度」ってことなんだな
> まぁ、噛みつく犬は置いとけないのが普通だから、犬に相応しい能力の優劣ってことだよね
> 人間扱いに無いことは確かだろう‥それが、積もり積もった有史の相場だしな
> ‥こうなるとだな、ひたすらの反対勢力に一票入れてみるのも流れっスよ
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2017年10月12日

【勝手句帳】152 29-10-6/10-7 静岡新聞掲載分から

↓10)向宜詠吟.2017/10/12

|なんにもないがカーチャンが       島田市・さんしょ俳句会通信句会(10-7)

|何も無く最後に残したカーチャンが「いけず」と残しついに空っぽ


 *いけず‥一般には
 「あ〜さんの意地悪〜」風に、相手のきつい冗談をかわしたりする時に使うケースが多い。
  ‥ここでは、相手にチクッと一言、言いたい時や
  自分が相手のことを好きでいろいろと尽くしているのに、相手がちっとも気づいてくれない時、
  相手にしてくれない時なんかに使うパターン。

 (基本的に、端から毛嫌いの相手には使われない傾向かなと)


> ‥慎ましく生きてきた、でもひょんなことから人生の潮目が変わっちまって
> どうにも食いつなぐのが一杯一杯に陥り、家にあった財は、とうとうカーチャンだけの様相に
> カーチャンは、こんな俺にも愛想を尽かさずに一緒に居てくれている
> ‥ありがてぇなぁと思っていた矢先‥
> ついに、カーチャンが「いけず」と言い残して出て行ってしまった
> (やっぱり無理だったかぁ‥あんたと居るのが幸せにしたって、許容ってもんがあらあなぁ)


 ※(10-10)火曜日分は、休刊日が入って相殺に成りました。(あしからず)
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2017年10月06日

【勝手句帳】151 29-9-29/9-30/10-3 静岡新聞掲載分から

↓7)向宜詠吟.2017/10/06

|夏の富士夕べに淡く空に溶け言葉少なき男如く    焼津市・「菩提樹」小川短歌会支部(9-30)

|夕富士や濃暮にひたり黙すまま 寡黙の背丈どこぞ参らむ


 *濃暮(のうぼ)‥薄暮(はくぼ)が初夏を指す事から晩夏を指す意にしてみた。

> 富士の山が夕焼けを浴びている姿は、侍か旅人が、どこか遠くを思い眺めている様よの
> あれな寡黙の背丈で、どこに行こうって言うのかね?
> (儂らはただただ平穏な明日が来るのを望むだけだけどな)




|はたと止む「六根清浄」虹富士      静岡市・いきいき俳句の会(10-3)
|はたと止む「六根清浄」富士虹      手直し

|虹を呼ぶ「六根清浄」富士詣で 祈りの道は天の架け橋


 *六根清浄(ろっこんしょうじょう)

> うおう、皆の衆、虹じゃ
> うおう、マジだべ、虹じゃ
> 富士山から虹を拝んだぞ、これもひとえに日々の六根清浄の賜じゃて
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2017年10月03日

【勝手句帳】150 29-9-26 其の2静岡新聞掲載分から

↓7)向宜詠吟.2017/10/03

|富士の大夕焼に些事忘れ          静岡市葵区古庄

|些事忘る大夕焼けの富士の 生きるよろこび現し見るらむ


 *些事(さじ)、現し(うつし)

> 「すべては、生きるよろこびにまさるものなし」
> 本日の大夕焼けの富士の見映えは、まさにそれで、眺め見る内に
> 自分の悩み事など小さい事のように思え、どうでも良くなりました(‥なるものだなぁ)




|山頂のポストに葉書夏の旅          浜松市浜北区本沢合

投函や日本一から夏の声 この快晴をスライスしたく


> 富士山頂の快晴を絵はがきにしてポストに入れたよ
> 印刷機が無いので絵にしたけど、とにかく、その時の快晴を切りぬいて伝えたかったんだ
> 「写メで送れって?」‥それじゃ、日本一からの送信だよ‥句に整ってないじゃないかっ
> 「投函」だからこそ「山頂」の意なんだぞ!(ぼくが登頂したという気持ちだよ)


 ‥ポラロイド写真の裏に、始めから、葉書代済みの取り扱い印刷がされてあれば
 ‥それに、宛先を書き込むだけで、ここでの悩ましさは、一気に解決でーす
 (旅向けのアイデア商品として是非!)

 ‥当然、切手代分お高くなると
 ‥それを見た訪日旅行者が、目をほころばせれば、国際郵便対応版も欲しいとか言い出すかもネ
 (商品名は、ブラボーとか、アメイジングとか‥)
 (しかし、結局は、写メで好いじゃんって事にも‥いわゆる物好きニーズだな)
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2017年10月02日

【勝手句帳】149 29-9-26 其の1静岡新聞掲載分から

↓5)向宜詠吟.2017/10/02

|現し身の妻の寝息や天の川          富士宮市外神東町

|現し身の妻の寝息や天の川 単身赴任終えての帰国


> ‥なんだか、目が覚めちまった
> 隣には妻が寝ている‥単身赴任前とは明らかに「うぉおお」が違う
> そばに妻が居るということに、スゲーほっとしている
> そう感じざるを得ず、会社辞めるかと思わざるを得ない
> ‥しかしそれはそれで‥
> なんで海外くんだりまで、頑張って行ってきたのかが‥実に複雑になる‥




|とりどりのピンクを越えて立つ峠       浜松市中区佐鳴台

|とりどりの花に酔えども峠越し 遠く浮かびぬるふるさとの花


> 花見に、あちこち足を運んでの道中
> 峠越しから、遠目から見る花景色も悪く無いなぁと思った
> ‥そこで‥
> なんとなしに故郷の方角に顔を向けると
> 遠目で良いなら、べつに有名どころのアップの風体にこだわる意味も無く
> やっぱり故郷の見慣れた景色に見る花が一番に落ち着くよなぁ
> ‥と思わざるを得ず、地元の再発見に興味が湧いたのだった
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posted by 木田舎滝ゆる里 at 19:13 | Comment(0) | 名句にポン/2017後半 | 更新情報をチェックする

2017年09月30日

【勝手句帳】148 29-9-22/9-23 其の3静岡新聞掲載分から

↓8)向宜詠吟.2017/09/30

|伊勢神宮すべて時空を網羅して神馬なにをか想い羨しむ      裾野市・石蕗歌会(9-22)
|本殿へ急ぐ権禰宜夏袴           静岡市・浅間神社句会(9-23)

|本殿へ急ぐ権禰宜夏袴 時空を越えむ神馬のような


 *権禰宜(ごんねぎ)、神馬(じんめ、しんば、かみこま)
  羨しむ(乏しむ/ともしむ)‥物足りなく感じさせる。

> ‥この暑いのに、あすこの権禰宜、本殿に急いでおるのう
> あれでは折角の装いも台無しじゃな
> どうにも今朝は腹の調子がよろしくなかったようじゃ‥
> あの慌てぶりよう‥使いに出した神馬の勢いよの(ほおほほほほ)
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posted by 木田舎滝ゆる里 at 17:56 | Comment(0) | 名句にポン/2017後半 | 更新情報をチェックする